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京都の手づくり市出店で固定客を作る集客設計|Instagram×EC×LINEの月1サイクル

京都の手づくり市・クラフトマルシェ出店を売り切りで終わらせない集客設計を解説。出店前のInstagram告知、当日のLINE登録導線、48時間以内のフォロー配信、minne・BASE等ECへの誘導まで、月1回の出店を固定客に変える型を実務手順でまとめました。

この記事のポイント

  • 京都の手づくり市出店で固定客を作る集客は、当日の売上ではなく「連絡先の獲得」を出店の目的に置くと設計しやすくなる。
  • 出店前はInstagram、当日はLINE公式アカウントのQRコード、出店後48時間以内はお礼配信と、フェーズごとに使うチャネルを分けるのが基本形である。
  • 百万遍や上賀茂のように抽選制・雨天中止がある市では、出店確定前提の告知ではなく、中止や落選でも使える告知の型を先に用意しておく必要がある。
  • 今月の出店から、告知の逆算カレンダーとQRコード付きPOPと3通のフォロー配信文を、出店前日までに用意して実行に移せる。

晴れた日は人が来て、雨の日は来ない。出店が終われば、来てくれた人の顔も名前も手元に残らず、次の出店までお客さんとの接点は切れてしまう。月1回ほど京都の手づくり市に出ている作家さんなら、この状態に心当たりがあるのではないでしょうか。

問題は接客の上手さや作品の力ではなく、出店を「その日の売り場」としてしか使っていない点にあります。京都の手づくり市出店で固定客を作る集客は、出店を顧客リストを増やす接点と捉え直し、出店前・当日・出店後の3フェーズをInstagram・EC・LINEでつなぐことで成立します。 この記事では、その月1回のサイクルを、今月の出店から実行できる粒度で整理します。

出店の売上より、連絡先を手元に残す

京都の手づくり市出店で固定客を作る集客設計とは

京都の手づくり市出店における集客設計とは、出店前の告知、当日の連絡先獲得、出店後のフォローを一つの流れとして組み、単発の売上を次回以降の来店や購入につなげる仕組みのことです。 当日の頑張りだけに頼る運営とは、ここが大きく違います。

海外でも同じ整理が使われています。Crowd Design Inc.のブログ「Marketing Your Craft Fair Business: Before, During & After the Event」は、クラフトフェアのマーケティングを出店前・当日・出店後に分け、イベントをまたいで一貫して露出し続けることが固定客化の条件だとしています。日本語の記事は当日の接客や陳列のコツに偏りがちなので、時間軸で捉えるだけでも設計の見通しが変わると考えています。

当日の売上より「次に繋がる連絡先」を優先する理由

当日の売上は、天候や隣のブースとの相性、その日の人出に左右されます。作家側でコントロールできる余地は小さいと言わざるを得ません。

一方、連絡先は積み上がります。Meet Me At The Fairの記事「How to Build an Email List at Craft Fairs (and Why It Matters More Than the Sale)」は、出店の目的を売上ではなく連絡先リストの獲得に置く発想を紹介し、年に5〜10回の出店で100〜200件ほどの見込み客リストができるという試算を示しています。メールをLINE公式アカウントに置き換えれば、日本の月1出店の作家にもそのまま当てはめられる考え方です。

もう一つ、Callinの「Marketing strategies for craft fairs in 2025」は、成功しているクラフト事業者は売上の6〜7割をリピート顧客から得ているという整理を紹介しています。毎回新規のお客さんに頼る出店は、投資の向き先がずれている可能性があります。

なお、Craftybaseの「How to Promote Your Handmade Items Online in 2026」は、SNSのフォロワーをアルゴリズム次第で届かなくなる「借り物の観客」と呼び、自分で所有できるリストを早く作るよう勧めています。Instagramだけで運営している作家ほど、この視点は効きます。

月1サイクルの全体マップ

全体像は次の表のとおりです。

フェーズ時期主なチャネルゴール
出店前抽選結果の確定〜前日Instagram来場の予告と再訪の理由づくり
当日出店中QRコード→LINE公式アカウント買わなかった人も含めた友だち追加
出店後〜48時間LINE・Instagramストーリーズお礼と作品の背景の共有
翌月まで1週間後〜次回出店LINE・EC新作の予告販売と次回出店の案内

この4段階が1か月で1周し、毎月リストが積み上がっていくのが理想形です。

京都の手づくり市の特徴|出店者が押さえる構造

雨天中止や抽選に備える作家 雨天中止や抽選に備える作家

京都の手づくり市は、多くが月1回前後の定期開催で、出店者は事前に応募して抽選を受ける仕組みを取っているため、出店が確定するまで告知を打てないという構造上の不確実性があります。 この前提を知らないまま告知計画を立てると、落選や雨天中止のたびに計画が崩れます。

主な市と出店の仕組み(抽選・応募)

百万遍さんの手づくり市、上賀茂手づくり市、京都ハンドメイドマルシェなどが、京都でよく名前の挙がる市です。応募方法、抽選の有無、出店料、出店できる品目の条件は市ごとに異なり、時期によっても変わります。必ず各市の公式サイトで最新の募集要項を確認してください。

告知設計の面で押さえたいのは、次の3点です。

  • 抽選結果がわかる日から開催日までの日数(この期間しか出店告知に使えない)
  • 雨天時の扱い(中止か、順延か、出店者判断か)
  • 出店者が事前に自分のブースの場所を知れるかどうか

この3点で、逆算カレンダーの引き方が変わります。抽選結果が開催の直前にしか出ない市では、告知のカウントダウンを短く、その代わり「出店が決まったらすぐ出す1本」を前もって用意しておく必要があります。

観光客と地元客で「次の接点」が変わる

京都の市には、観光で訪れた人と近隣に住む人が混在します。この二つは、次に会う手段が違います。

地元の人は、次回の出店日を知らせれば再来店が見込めます。友だち追加の理由は「次の出店予定と新作の案内」で足ります。一方、観光客は再来店がほぼ期待できないため、接点をつなぐ先はEC(minne・Creema・BASE)です。「京都に来たときに買った作品の新作を、家から注文できる」という導線を渡すことになります。

同じQRコードでも、声のかけ方を変える。これだけで登録率は変わってくると考えられます。

出店前|Instagramでの出店告知のやり方

出店前の告知は、抽選結果が確定した日から開催日までを逆算し、ストーリーズ・フィード(リール含む)・位置情報を役割で使い分けて、カウントダウンの形で出すのが基本です。 出店した日に1回投稿して終わり、では見られる確率が低すぎます。

役割分担は次のとおりです。

機能役割向いている内容
ストーリーズ直前の想起・24時間の軽い接触制作中の様子、前日の準備、当日の朝の一言
フィード・リール保存され、あとから見返される告知出店日時・場所・持っていく作品のまとめ
位置情報場所の検索・タグ付けからの発見会場名のタグ付け

位置情報は、会場名が候補に出てこず戸惑うことがあります。その場合はインスタの位置情報にお店が出てこない時の作成手順が参考になります。

何日前から何を投稿するか(逆算カレンダー)

出店確定が開催の2週間前とした場合の一例です。市によって日程は変わるため、自分の出店に合わせて日数をずらしてください。

  • 確定した当日:フィードで出店の告知(日時・会場・ブース位置がわかれば併記)
  • 7日前:リールで制作の過程を短く見せる。新作があればここで初出し
  • 3日前:ストーリーズで「持っていく作品」を紹介。当日の登録特典もここで予告する
  • 前日:ストーリーズで最終告知。天候の見通しと中止時の連絡方法を載せる
  • 当日朝:ストーリーズで「今日出ています」。位置情報タグを付ける

ここで大事なのは、告知に「当日ここに来る理由」を一つ入れることです。新作の初披露や、当日限定のノベルティなどです。日時と場所だけの告知は、流れていきます。

雨天中止・落選時の告知リカバリー

出店告知は、出せなかった場合の動きまで決めておくと無駄になりません。

雨天中止の場合は、その日のうちにストーリーズとフィードで中止を知らせ、代わりの接点を用意します。たとえば「次回の出店日」と「ECでの少量販売」の案内を添える方法があります。準備した作品と告知の熱量を、そのまま翌週のEC販売に流用できるのが利点です。

落選の場合は、告知を出す前なら何も出さずに済みますが、すでにフォロワーへ「応募しました」と伝えていたなら、結果を報告して次の応募日や別の市の予定に振り替えます。こうした告知は、キッチンカーの出店告知(GBP×Instagram×LINE)の設計と同じく、場所が固定されない業態に共通する考え方です。

出店当日|ブースでLINE・Instagramの登録につなげる導線

当日の登録導線は、ブースの目立つ位置にLINE公式アカウントのQRコードを置き、登録するとその場でもらえる特典を用意することで、買わなかった来場者も友だち追加してもらう設計にします。 購入者だけを対象にすると、リストは売上件数までしか増えません。

なぜLINEを優先するのか。日本ではメールを日常的に確認する人が減り、連絡手段としてLINEが使われる場面が多いと言われています。海外の記事がメールリストを勧めているのを、そのまま日本の作家に持ち込んでも登録は集まりにくいと考えています。

LINE公式アカウントの基本的な使い方や、登録後の配信の育て方は、LINE公式アカウントでリピート売上を育てる設計で詳しく扱っています。

QRコードと登録インセンティブの作り方

QRコードは、LINE公式アカウントの管理画面から友だち追加用のものを取得し、A5〜A4程度のPOPに印刷して置きます。ブースの手前と、会計の場所の2か所があると目に入りやすくなります。

インセンティブは、値引きだけではありません。Craftybaseの記事では割引や先行アクセスといった設計例が挙げられており、次のように置き換えられます。

  • 先行販売の案内:新作を、ECで一般公開する前に知らせる
  • 次回のノベルティ:次回の出店で、LINEの画面を見せると小さな品を渡す
  • 抽選:登録者の中から、後日ちょっとした作品をプレゼントする

作品が一点物中心で値引きしにくいなら、先行案内が向いています。定番品が多く、購入のきっかけが欲しいなら次回ノベルティです。注意点として、抽選を行う場合は、応募条件や当選連絡の方法をPOPに明記しておく必要があります。

接客中に無理なく案内する一言の型

買わなかった人に声をかけるのは気まずい、という方は多いはずです。型を決めておくと楽になります。

  • 手に取って見ている人に:「新作が出るときだけ、LINEでお知らせしているんです。よかったらこちらから」
  • 購入してくれた人に:「お手入れの方法も、LINEでお送りできます」
  • 立ち止まっただけの人に:POPを指しながら「次の出店日も届きます」

売り込みではなく「次の情報の案内」として話すことです。断られても、その日の空気は壊れません。

出店後48時間|お礼配信とECへの誘導

出店の翌日にお礼配信を送る 出店の翌日にお礼配信を送る

出店後48時間以内にLINEでお礼を送り、1週間ほどして制作背景、2〜3週間後に新作の案内を届ける3通の設計が、出店を次の購入につなげる型です。 Meet Me At The Fairの記事が示す3通のフォローアップ(48時間以内のお礼、1週間後の制作背景、2〜3週間後の新作紹介)を、LINE公式アカウントに置き換えた形になります。

出店が終わると疲れて後回しにしがちですが、記憶が新しいうちに接点を持つことが肝心です。

48時間以内に送るお礼配信の内容

1通目は短くて構いません。次の3点があれば十分です。

  1. 来てくれたことへのお礼
  2. 当日の写真か、人気だった作品の一言紹介
  3. 次回の出店日、またはECショップへのリンク

2通目(1週間後)は制作背景です。素材の選び方や、その作品を作り始めたきっかけなど、ブースでは話せなかったことを書きます。3通目(2〜3週間後)は新作の案内で、ここではじめて購入への誘導を強めます。

3通を続けて送る前提で、最初から「売る文」にしないのがコツです。

売れ残り作品を「EC発売」に転換するドロップの型

Sprout Socialの「How to plan a successful product launch with Instagram Drops」は、限定数と発売日時を事前に予告し、発売そのものをイベントにするドロップモデルを紹介しています。Instagram ShopのDrops機能は米国限定で、日本では使えません。ただ、予告→カウントダウン→発売という考え方は、ストーリーズと国内ECの組み合わせで再現できます。一点物が多いハンドメイドとは相性が良いと考えます。

型は次のとおりです。

  • 出店後3日以内:売れ残った作品を撮り直し、「○日の20時にECで発売」とLINEとストーリーズで予告
  • 前日:ストーリーズで「明日発売」と数量を告知
  • 発売日:LINEで先に案内し、その後にInstagramで告知(登録者への先行感を出す)

売れ残りは「在庫」ではなく「次の発売の素材」と考えると、出店の収支の見え方が変わります。

ECとInstagramの役割分担|minne・Creema・BASEをどう使い分けるか

ECの使い分けは、新規のお客さんに見つけてもらいたいならminneやCreemaのようなモール型、既存客との関係を育てたいならBASEやSTORESのような自社EC型が向いています。 両方を持つ場合は、役割を分けるのが原則です。

モール型(minne/Creema)と自社EC(BASE/STORES)の違い

項目モール型(minne・Creema)自社EC(BASE・STORES)
集客モール内検索からの流入がある自分で呼び込む必要がある
顧客情報基本的にモールが管理自分で顧客との接点を持ちやすい
ブランドの見せ方モールの枠に沿うデザインの自由度が高い
向いている場面新規に知ってもらう出店の常連へ届ける

手数料や機能、規約は各サービスで異なり、変更されることがあります。最新の内容は各公式サイトで確認してください。

観光客に渡すEC導線は、出品数が多く探しやすいモール型を案内するのが現実的です。LINE登録者への先行販売なら、自社ECの方が情報を管理しやすい場面が多いでしょう。

プロフィールリンクと投稿からの導線設計

Instagramのプロフィールリンクは1か所しか置けない場面が多いので、置き方を決めます。

  • 販売日の前後:ECの商品ページ、または新作の一覧
  • 通常時:LINE公式アカウントの友だち追加、またはリンクをまとめたページ

投稿のキャプションには「詳しくはプロフィールから」と書くだけでなく、「今回の新作は、プロフィールのリンクからminneで見られます」のように、行き先を名前で書くと迷いが減ります。ECを本格的に伸ばしたい段階で、広告投資まで考えるなら、伝統工芸をEC×広告で売る戦略設計が次の一歩になります。

月1サイクルを回す年間の育て方

月1サイクルは、毎月同じチェックリストで回して友だち追加の件数を積み上げ、フォロワー数ではなく登録者数と再訪率で成果を判断するのが基本です。 続けることで、リストは静かに資産になっていきます。

毎月のルーティンチェックリスト

  • 出店2週間前:告知カレンダーの作成、登録POPと特典の確認
  • 出店前日:ストーリーズで最終告知、雨天時の連絡方法の確認
  • 出店当日:QRコードの設置、登録数のメモ
  • 出店後48時間以内:お礼配信
  • 出店後1週間:制作背景の配信
  • 出店後2〜3週間:新作の予告と発売

月末に、その月の登録数と、配信からの購入数を簡単に記録しておくと、次の月の改善に使えます。

フォロワー数より見るべき指標

見るべき指標を絞るなら、次の3つです。

  • 1回の出店あたりの友だち追加数
  • 配信のブロック率と開封の反応(LINE公式アカウントの管理画面で確認できる指標)
  • LINE経由のEC購入数

フォロワー数は、増えても届く保証がありません。登録者数は、自分で持てる資産だからです。

やめどきの判断も必要です。3か月続けても、出店あたりの登録数がほとんど増えない場合は、特典かQRコードの位置、声かけの言葉を見直すのが先です。それでも変わらないなら、その市自体が自分の客層と合っていない可能性があります。出店場所を変える判断も、選択肢の一つです。

オーガニックの運用が回り始めたら、次はInstagramのSNS運用と広告のハイブリッド設計のように、広告で届く範囲を広げる段階に進めます。

よくある質問

Q:京都の手づくり市に出店するにはどうすればいいですか?

百万遍さんの手づくり市や梅小路など多くの市では、公式サイトの応募フォームから申し込み、毎月抽選で出店者が決まります。手作り品限定など出店できる品目の条件や、出店料、応募期間は市ごとに異なり、変更もあるため、応募前に最新の募集要項を確認してください。

Q:ハンドメイド作家はフォロワーが少なくてもマルシェ集客できますか?

できます。フォロワーが少ないうちは、告知のリーチを広げるより、既存のお客さんと当日の来場者をLINE公式アカウントに登録してもらう方が効果的です。QRコードの設置と登録特典を優先し、リストを積み上げる導線から始めてください。

Q:マルシェで売れないときは何から見直すべきですか?

当日の接客より、前後の設計から点検するのが先です。出店告知を出していたか、当日の登録導線があったか、出店後のフォロー配信を送ったかの3点を順に確認します。この3点が揃っていない場合は、売れない原因が作品ではなく導線にある可能性が高いと考えられます。

Q:InstagramとLINE公式アカウントはどちらを優先すべきですか?

役割が違うため、目的で優先を決めます。新しい人に見つけてもらう発見の場はInstagram、登録してくれた人へ確実に届けるのがLINE公式アカウントです。当日の登録導線ではLINEを優先します。Instagramのフォローは相手のフィードの表示次第で届かないことがあるのに対し、LINEは友だちに直接メッセージを送れるためです。

出店を単発の売り場で終わらせず、顧客リストを作る接点として設計し直したい方は、真策堂にご相談ください。真策堂では、Instagram・EC・LINE公式アカウントをつなぐ導線設計の観点から、京都の作家・小規模事業者のご相談を受けています。

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