Google Ads API v25.2 公開、破壊的変更なしでP-MAX関連の機能を追加
2026年9月17日に公開されたGoogle Ads API v25.2の内容を解説します。アセットグループのトラッキング設定、スマートキャンペーンのP-MAX変換、入札の推奨など、広告運用に関わる方向けの整理です。
本記事は2026年9月17日付のGoogle公式発表にもとづく、2026年9月24日時点の情報です。仕様は変更されることがあるため、実際の運用前に公式ヘルプの最新情報をご確認ください。
この記事のポイント
- Google Ads API v25.2は、既存の仕組みを壊す変更を含まないマイナーバージョンとして公開されました。
- P-MAXのアセットグループ単位で、トラッキング用URLの設定ができるようになりました。
- スマートキャンペーンをP-MAXの下書きに変換するメソッドと、動画の自動クロール設定が追加されました。
- 目標CPAや目標ROASが低すぎる場合の入札推奨と、競合内での立ち位置を示す指標も加わりました。
何が変わったのか
Googleは2026年9月17日、Google Ads API(広告の管理や数値の取得を、専用ツールやシステムから自動で行うための仕組み)のバージョン25.2を公開しました。公式のリリースノートでは、v25.2は破壊的変更のないマイナーバージョンと説明されています。破壊的変更とは、これまで動いていたシステムが動かなくなる可能性のある変更のことです。
主な追加内容は次のとおりです。
1つ目は、アセットグループ(P-MAXで、画像や見出しなどの素材をひとまとめにした単位)にURLに関する設定が加わったことです。具体的には、トラッキングテンプレート、カスタムパラメータ、最終ページURLの接尾辞の3つを指定できます。
2つ目は、P-MAX向けの動画の自動クロール設定です。クロールとは、指定した場所を機械が巡回して情報を集めることです。公式では、対象としてランディングページ、ソーシャル、YouTubeが挙げられています。
3つ目は、スマートキャンペーン(設定項目が少なく、Googleがほぼ自動で運用する簡易型のキャンペーン)をP-MAXへ変換するための、GeneratePMaxDraftCampaignというメソッドです。作られるキャンペーンは一時停止の状態で、作成が完了していない下書きとして初期化されます。実際に作らずに内容だけ検証する、validate_onlyというオプションも用意されています。
4つ目は、入札に関する推奨(Googleが画面やAPIで示す改善提案)の追加です。目標CPA(1件の成果に使ってよい費用の目標額)が低すぎる場合と、目標ROAS(広告費に対する売上の目標比率)が高すぎる場合に対応する2種類が加わり、推奨の倍率も返されます。
5つ目は、ベンチマークの指標です。同業の他の広告主と比べた自社の位置づけを、パーセンタイル(上位何割にいるかを示す区分)の形式で取得できます。
そのほか、YouTubeのクリエイター分析でチャンネルハンドル(@から始まる名前)が使えるようになったこと、ビジネスプロフィールの店舗情報の同期エラーに具体的な理由が付くようになったこと、ロイヤルティ会員に関する統計とレポート用の区分、ホテルの宿泊日程に関するディメンションの追加も記載されています。
なお、対象国や地域、対象アカウントの条件、旧バージョンの終了日については、今回確認したリリースノートの範囲では明記されていません。
そもそもAPIのバージョンとは
APIは、広告管理画面を人が操作する代わりに、プログラムから同じ操作をするための窓口です。レポートの自動作成、複数アカウントの一括設定、入札の自動調整ツールなどは、この窓口を通じて動いています。
窓口の仕様は時々更新され、そのたびにバージョン番号が付きます。今回の25.2のように小数点以下が上がるものは、機能を足す小さな更新にあたります。番号の桁が大きく上がるときは、既存の呼び出し方が変わることもあります。
普段、管理画面だけで広告を運用している場合は、このAPIに直接触れる機会はありません。ただ、代理店や運用ツールの提供会社が使っていることは多く、今回の追加内容は、将来それらのツールに反映される可能性がある機能の予告として読めます。
広告運用の現場にどう影響するか
まず、破壊的変更がないため、すでに動いている連携ツールが今回の更新だけで止まる心配は、公式の記載からは読み取れません。
アセットグループ単位のトラッキング設定は、計測の運用に関わります。これまでより細かい単位で計測用URLを管理できるようになる可能性があります。ただし、どの階層の設定が優先されるかなどの詳細は、今回のリリースノートでは確認できていません。
スマートキャンペーンからP-MAXへの変換は、移行作業を自動化しやすくする機能と考えられます。下書きは一時停止のまま作られるため、内容を確認してから有効にする流れになると見られます。ただし、変換後の配信結果については公式に説明がなく、断定はできません。
入札の推奨が増えたことは、ツールや管理画面でも同種の提案が出やすくなる可能性を示しています。推奨は参考情報であり、事業の採算に合うかどうかは、広告主側で判断する必要があります。
ベンチマークの指標は、自社の成績が同業の中でどの位置にあるかを見る材料になります。ただし、数字の比較対象や算出方法の詳細は、今回の確認範囲では明記されていません。
いま確認しておきたいこと
- 代理店や運用ツールの担当者に、Google Ads APIのバージョンをどこまで追随しているかを聞いてみると、今後の機能追加の見通しが立てやすくなります。
- スマートキャンペーンを運用している場合は、P-MAXへ移行する予定があるかを社内で整理しておくと安心です。
- P-MAXを運用している場合は、アセットグループごとにトラッキングテンプレートが設定されているかを、管理画面で1件ずつ確認しておくと、今後の設定変更に備えられます。
- 目標CPAや目標ROASを設定しているキャンペーンについて、現在の目標値の根拠を控えておくと、入札の推奨が表示されたときに採用するか判断しやすくなります。
- 自社のAPI連携ツールがある場合は、公式のリリースノートで、使っているバージョンの終了時期を確認しておくと安心です。
出典
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