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フリーランスの資金繰り表の作り方|入金日と支払日を1枚に並べる

月末締め翌々月払いなのに外注費や広告費の支払いが先に来て、手元が薄くなるフリーランス向けに、入金日と支払日を1枚に並べる資金繰り表の作り方と、請求書買取の費用と注意点を整理します。

ℹ️ 本記事はアフィリエイトプログラム(株式会社ラボル/A8.net)による収益を含みます。請求書買取(ファクタリング)は手数料がかかる資金調達の方法で、審査があります。手数料・条件は変わることがあるため、申し込み前に必ず公式サイトの最新情報をご確認のうえ、ご自身の資金繰りに照らして判断してください(本記事は2026年10月時点)。

この記事のポイント

  • 資金繰りが苦しくなる原因の多くは、売上が足りないことより「入金日と支払日がずれている」ことにあります。まず1枚の表に並べると、足りなくなる月と金額が見えます
  • 資金繰り表は、日付ごとの入金予定と支払予定、手元資金の3つがあれば作れます。お金はかかりません
  • 先に試したいのは、支払条件の話し合い(支払期日・着手金・分割請求)、請求タイミングの前倒し、手元資金の厚みを決めておくことです
  • 請求書買取は借入ではなく、請求書(売掛債権)を売る取引です。ただし手数料がかかり、受け取れる金額はその分減ります。審査もあり、通らない場合があります
  • 毎月使わないと回らない状態や、入金予定そのものが不確かな場合は、請求書買取では解決しません。その場合は専門家や公的な窓口への相談をおすすめします

「売上はあるのに、今月の支払いが足りない」という場面

制作や開発、広告運用の仕事をしていると、こんな場面に出会うことがあります。

  • 月末締め翌々月払いの取引先が増えて、先月の仕事の入金が2か月先になっている
  • 大きめの案件を受けたら、外注さんへの支払いや広告費の立て替えが先に出ていき、手元が急に薄くなった
  • 入金予定の合計は十分あるのに、今月の支払いの日には口座の残高が足りない

この状態は、仕事がうまくいっていないから起きるわけではありません。むしろ案件が増えて売上が伸びているときほど起きやすいです。広告運用の仕事なら、媒体への広告費をクレジットカードで先に払い、請求は月末締めで、入金は翌々月、ということは珍しくないと思います。仕事の規模が大きくなるほど、立て替える金額も、入金を待つ期間も長くなります。

つまりこれは「稼ぎの問題」というより「タイミングの問題」です。タイミングの問題は、まず見える形にすると、かなり落ち着いて考えられるようになります。この記事では、そのための資金繰り表の作り方から入り、お金をかけずにできる手を先に並べます。そのうえで、一時的な入金のずれを埋める選択肢の1つとして、請求書買取(ファクタリング)の費用と注意点を整理します。

なお、資金繰りの選択肢を順番に並べた別の記事もあります。全体像を先に見たい方は、入金より先に支払いが来るとき、フリーランスは何から手を打つか|資金繰りの選択肢を順番に並べるもあわせてどうぞ。

資金繰り表とは何か:損益と「お金の動き」は別物

売上と現金は、別の時計で動いている

帳簿上の売上は「請求を立てた日」に計上されることが多いのに対して、手元のお金は「入金された日」にしか増えません。支払いも同じで、経費として計上するタイミングと、実際に口座から出ていくタイミングは一致しません。

資金繰り表は、この「実際にお金が動く日」だけを並べた表です。損益計算書のように「いくら儲かったか」を見る表ではなく、「その日、口座にいくらあるか」を見る表だと考えると分かりやすいです。

黒字でも手元が足りなくなる理由

たとえば、ある月に50万円の案件を受けて、外注費20万円を月内に払い、自分の取り分は30万円の利益になるとします。ところが取引先の入金が2か月後だと、その間は外注費20万円が先に出ていくだけです。利益は出ているのに、2か月間は手元が20万円減った状態になります。

ここに家賃や税金、社会保険料といった固定の支払いが重なると、「帳簿は黒字なのに今月の支払いが足りない」状態が現れます。これが、いわゆる黒字倒産と呼ばれる話の入り口です。大げさに身構える必要はありませんが、損益だけを見ていると気づきにくい、という点は押さえておきたいところです。

入金日と支払日を1枚に並べる資金繰り表の作り方

難しいツールは要りません。スプレッドシートがあれば十分です。手順を4つに分けて説明します。

手順1:入金予定を「入金される日」で書き出す

請求書の日付ではなく、取引先の支払条件から計算した「実際に入金される日」を書きます。月末締め翌々月末払いなら、4月の仕事は6月末に入金されます。この日付の計算が一番大事です。

あわせて、見込みの強さも一言メモしておくと便利です。「請求書送付済み」「検収待ち」「まだ契約前」など、確度が違うものを同じ重さで足してしまうと、表が実態より明るく見えてしまいます。確度の低いものは別の色にするか、いったん合計から外しておくのがおすすめです。

手順2:支払予定を「出ていく日」で書き出す

外注費、広告費のカード引き落とし、ツールの月額、家賃、税金、社会保険料、自分の生活費などを、すべて引き落とし日・振込日で書きます。

ここで見落としがちなのが、次の2つです。

  • クレジットカードで払った広告費は、利用した日ではなく引き落とし日に出ていく
  • 年に数回しか来ない支払い(消費税、所得税の予定納税、国民健康保険の納期など)は、来月にはなくても3か月後にある

年に数回の支払いを入れ忘れると、せっかく作った表が当てにならなくなります。

手順3:日付順に1枚に並べて、残高を出す

縦に日付、横に「入金」「支払い」「差引」「期末残高」を並べると、次のような形になります。以下の数字はすべて、説明のための仮定の例です。

日付内容入金(円)支払い(円)残高(円)
月初前月からの繰越300,000
5日外注費A200,000100,000
10日広告費(カード引き落とし)150,000▲50,000
20日家賃・生活費150,000▲200,000
末日取引先Bから入金400,000200,000

この例では、末日に入金があるので月全体で見ると残高はプラスです。しかし10日の時点で残高がマイナスになっています。月単位で見ると足りているのに、日付で見ると途中で足りなくなるのが、資金繰り表の便利なところです。月次の収支表だけでは、この「途中で足りない日」は見えません。

手順4:マイナスになる日と金額を、先に把握する

表を3〜6か月先まで伸ばして、残高がマイナスになる日と、その金額に印をつけます。ここまで来ると、打つ手が具体的になります。

  • マイナスの金額が小さく、数日だけ → 支払日をずらせないか、請求を前倒しできないかを考える
  • マイナスの金額が大きく、数週間続く → 支払条件そのものを見直す必要があるかもしれない
  • マイナスが毎月のように繰り返される → 資金繰りの問題というより、事業の構造の問題かもしれない

どれに当たるかによって、次に取る手はまったく違います。この見極めが、表を作る一番の価値です。

📅 入金日と支払日を1本の線に並べてみる 💸 5日 外注費の支払い 💳 10日 広告費の引き落とし 🏠 20日 家賃・生活費 💰 末日 入金(まだ先) 😮 ここで残高が足りなくなる 月単位では見えない「途中の谷」
図:月末にまとめて入金があっても、その前に支払いが重なると途中で手元が足りなくなる。日付で並べると「谷」が見える

表が見せてくれる「谷」への手の打ち方:お金をかけずにできることから

マイナスの日が見えたら、請求書買取を考える前に、お金をかけずにできることがいくつかあります。順番に見ていきます。

1. 取引先との支払条件を話し合う

新しい契約を結ぶときが、一番話し合いやすいタイミングです。主な論点は次の3つです。

  • 支払期日:締めから入金までの日数を短くできないか
  • 着手金:契約時や着手時に、報酬の一部を先に支払ってもらえないか
  • 分割請求:大きめの案件を、納品の区切りごとに分けて請求できないか

たとえば報酬60万円の案件を、着手時に3割、納品時に7割の2回に分けて請求できれば、立て替えの期間は大きく変わります。外注費や広告費の立て替えが発生する案件ほど、この話し合いの価値は大きくなります。

話し合いの材料として、公正取引委員会のフリーランス法特設サイトの記載が参考になります。同サイトの記載では、発注事業者は報酬の支払期日を、物品等を受領した日から起算して60日以内のできる限り短い期間内で定める必要があり、また支払期日は具体的な日を特定できる形で定める必要があるとされています。「◯日まで」「◯日以内」といった書き方は認められない、とも書かれています。

ただし、この法律が適用されるのは、従業員を使用しない事業者が業務委託を受ける場合などに限られ、消費者を相手にする取引は対象外です。自分の取引が対象になるか、個別の取引が法律に照らしてどうかは、私のほうで判断できることではありません。契約書の支払期日の書き方を見直すきっかけとして使い、細目は公正取引委員会のサイトや相談窓口(フリーランス・トラブル110番など)で確認するのが安心です。

2. 請求のタイミングを前倒しする

意外と効くのが、請求書を出す日の見直しです。たとえば「月末締め」の取引先なら、締め日の直前に仕事を完了させて請求するのと、締め日の直後に請求するのとでは、入金が丸1か月変わることがあります。

  • 納品したらその日のうちに請求書を出す
  • 検収の期限を契約書で決めておく(検収待ちで何週間も止まるのを防ぐ)
  • 請求書の提出期限が取引先ごとに決まっている場合は、カレンダーに入れておく

どれも費用はかかりません。ただ、取引先の経理のルールもあるので、「こうしたほうが良い」と押し付けるのではなく、運用上できる範囲で確認するのがよいと思います。

3. 手元資金の厚みを、先に決めておく

資金繰り表を見ると、「最低でもこのくらいの残高が必要」という目安が見えてきます。たとえば、毎月の固定の支払いが40万円で、入金が最長2か月遅れる可能性があるなら、単純計算で80万円程度は手元にないと不安が残ります。数字はご自身の表から出してください。

この「厚み」を決めておくと、受注の判断にも使えます。「この案件は立て替えが大きいから、手元資金の範囲に収まるか」を、受ける前に考えられるようになります。

4. 支払い側の調整

  • 外注さんへの支払日を、自分の入金日の後に設定できるか(契約時に決めておく)
  • 広告費のカードの締め日・引き落とし日を、入金サイクルに合わせて選べるか
  • 固定費の引き落とし日を変更できるものはないか

支払いを遅らせるというより、「入金の後に支払日が来るように設計し直す」という考え方です。外注さんにも事情がありますので、無理なお願いにならないよう、事前に合意しておくことが大切です。

それでも一時的な入金のずれが残るとき:請求書買取という選択肢

ここまでの手を試しても、「入金予定は確かにあるのに、数週間だけ手元が足りない」という場面が残ることがあります。その選択肢の1つとして、請求書買取(ファクタリング)があります。

請求書買取は「借入」ではなく「請求書を売る」取引

金融庁の注意喚起の記載では、ファクタリングは、事業者が売掛債権などを期日前に手数料を払って買い取ってもらう資金調達の手段で、法的には債権譲渡(売買)契約にあたり、借入(金銭消費貸借)ではないとされています。

つまり、自分が持っている「取引先からこれから入金される予定の権利」を、手数料を払って買い取ってもらうイメージです。借りたお金に利息がつく仕組みとは、構造が違います。

ただし、ここで大切なのは次の点です。

  • 手数料という費用がかかり、受け取れる金額はその分減る
  • 審査があり、通らない場合がある
  • 対象にならない請求書がある

これを踏まえたうえで、検討の材料にする、という順番が大切です。

labol(ラボル)の公式の記載

フリーランス・個人事業主向けの請求書買取サービスとして、labol(ラボル)があります。運営は株式会社ラボルで、会社情報には、東京都渋谷区の所在地や設立、株主などが記載されています。ここでは、公式の記載で確認できた条件を整理します。

項目公式の記載
対象者フリーランス・個人事業主
取引の形2者間ファクタリング
手数料買取額の一律10%(振込手数料など他の費用はかからないと記載)
買取額1万円から。必要な額だけ申請できる(上限は公式サイトで要確認)
対象の請求書法人が取引先の請求書のみ(個人間取引は不可)
必要書類本人確認書類、請求書、取引を示すエビデンス(取引先とのメール等)。決算書・契約書は不要と記載
審査あり(信用情報機関には照会しない独自の審査と記載)

必要書類について、公式の記載では決算書・契約書は不要とされていますが、登録や申請の内容によっては、審査の結果として書類の提出を求められる場合がある旨の注記もあります。条件は変わることがあるため、申込前に公式サイトで最新の情報を確認してください。

入金までの時間の考え方

公式の記載では、審査が完了すれば当日中の入金をうたっています。ただし、審査そのものは24時間行われているわけではなく、審査の状況や申込の時間帯によっては、希望どおりにならない場合があると注記されています。「必ずその日に入る」とは読めませんので、支払日ぎりぎりでの利用を前提に計画を立てるのは避けたほうが安心です。余裕を持って、審査の時間も見込んでおく必要があります。

流れの全体像

公式の記載では、流れは次のとおりです。

  1. 無料会員登録(本人確認書類の提出)
  2. 買取申請(請求書とエビデンスを提出し、金額を入力)
  3. 審査と入金
  4. 請求書の支払期日に、取引先から入金を受け取る
  5. 申請した金額をラボルの指定口座へ支払う
  6. 支払確認で取引完了

ここで見落としたくないのが、4と5です。取引先から入金されたあと、その入金を自分の別の用途に使わず、ラボルへ支払う必要があります。取引先からの入金が手元に来た時点で、そのお金はすでに「支払いの予定が決まっているお金」になっています。この点が、請求書買取でうっかりしやすいところだと思います。

なお、公式の記載では、ラボルから取引先に連絡することは原則ないものの、ラボルへの振込が遅れる場合は取引先に連絡することがある、とされています。入金後にラボルへ支払う期日、遅れた場合の扱い、取引先が支払わなかった場合の扱いは、私が確認できた範囲では分かっていません。これらは必ず公式サイトで確認してください。

手数料10%の読み方:計算例と「入金日が近いほど割高」という見方

仮定の計算例

手数料は、買取額の10%です。以下は、公式の記載の10%をそのまま当てはめた仮定の計算例です。

買取額(仮定)手数料(10%)受け取り(仮定)
10,000円1,000円9,000円
100,000円10,000円90,000円
300,000円30,000円270,000円
500,000円50,000円450,000円

たとえば10万円分の請求書を買い取ってもらうなら、手数料は1万円で、受け取りは9万円です。50万円なら手数料5万円、受け取りは45万円になります。1万円分でも50万円分でも、率は変わりません。

日数に関係なくかかる、というのが肝

公式の記載では手数料は一律で、入金までの日数によって変わる形ではありません。ここから、次のような見方ができます。

  • 入金が2か月先の請求書を前倒しで現金化する場合:2か月分の待ち時間に対して、10%の手数料がかかる
  • 入金が1週間後の請求書を前倒しで現金化する場合:1週間の待ち時間に対して、同じ10%の手数料がかかる

同じ10%でも、入金日が近い請求書ほど、「待ち時間の短さに対して払う費用」としては重くなります。なので、入金が数日後に迫っているなら、請求書買取を使うより、支払日の調整や、数日だけ生活費の口座の組み替えで乗り切れないか、先に考える価値があります。

逆に、入金まで長い請求書を前倒しするときは、待ち時間は長いものの、手数料そのものは変わりません。それでも10%は決して小さな金額ではありません。利益率が10〜20%程度の案件だと、手数料で利益の大部分が消えることもあります。案件の利益と手数料を、先に並べて比べてみてください。

資金繰り表にどう反映するか

請求書買取を使う場合は、次のように資金繰り表に反映します。

  • 入金(買取)の日:受け取り額(買取額 − 手数料)を入金として入れる
  • 本来の入金日:取引先からの入金は入れず、ラボルへの支払い(買取額)を支払いとして入れる

つまり、今は手元が増えるが、あとで同じ請求書の入金分はまるごと手元に残らないということが、表の上でも見えます。手数料の会計・税務上の扱いについては、公式でも私の資料でも確認できていませんので、税理士などに相談してください。

他の選択肢との比較

「一時的なお金のずれ」を埋める手段は、請求書買取だけではありません。特徴を比べてみます。ここでは優劣をつけるのではなく、性質の違いを整理するにとどめます。

手段費用の性質向いている場面注意したい点
支払条件の交渉(着手金・分割請求)基本的に費用なし次の契約や新規案件既存契約では難しいことも。取引先との関係に配慮が必要
請求の前倒し・検収期限の明確化費用なし納品後の請求が遅れがちな人取引先の経理ルールに左右される
手元資金の積み増し時間がかかる継続的な安定化短期の谷には間に合わないことがある
請求書買取(ファクタリング)手数料(labolは公式の記載で買取額の10%)入金予定が確かで、入金までの待ち時間が長い請求書受け取り額が減る。審査がある。対象外の請求書がある
公的な融資・相談窓口制度による継続的な運転資金の不安申込から実行まで時間がかかることがある

費用ゼロの手が上のほうに並んでいますが、これは「先に試したい順」でもあります。請求書買取は、上の手でも間に合わない、かつ入金予定が確かなときに候補に上がる手段、という位置づけが現実的だと考えています。

こんな人は請求書買取に向いていない:正直なデメリットと注意点

ここは、はっきり書いておきます。次のような状態では、請求書買取を使っても問題は解決しません。

  • 毎月のように使わないと回らなくなっている:毎回、手数料の分だけ手元が減りますので、使うたびに状況が悪化していきます
  • 入金予定そのものが不確か:請求書の内容や取引先の支払いに不確かさがあるなら、買取の前に取引先との確認が先です
  • 取引先から入金された後、ラボルへの支払いを別の用途に回してしまいそう:入金は、すでに支払いの予定が決まっているお金です。ここを守れないなら、利用は控えたほうがよいと思います
  • 赤字が続いている:手数料は、赤字を埋めるお金ではありません。事業の構造を見直すほうが先です
  • 個人間取引や、法人が取引先ではない請求書しかない:公式の記載では、法人が取引先の請求書のみが対象で、個人間取引は対象外です

また、成果の条件を見る限り、会員登録のあとの本人確認や審査が必要で、フリーランス・個人事業主と確認できない場合は対象外となる旨の記載もあります。会社員の副業や法人の方には、この記事の内容はそのまま当てはまりません。

もし「毎月ぎりぎりで、このままでは続けられない」と感じているなら、請求書買取を探す前に、公的な相談窓口や税理士、中小企業支援の窓口といった専門家に相談することをおすすめします。

偽装ファクタリングへの注意

金融庁の注意喚起では、貸金業の登録がない業者が、ファクタリングを装って債権を担保にした貸付けを行う事例(偽装ファクタリング)が確認されているとされています。業者や契約書を見るときの確認点として、同ページの記載を要約すると次のようになります。

  • 買取代金が債権額に比べて著しく低い場合は、偽装の疑いがある
  • 契約書で売買とされていても、回収できなかった場合に売主が債権を買い戻す、売主自身の資金で業者に支払う必要がある、といった取引は、経済的に貸付けと同じ機能を持つとして、貸金業にあたるおそれがある
  • 判断は、ノンリコース(回収不能でも売主に支払義務がない)の規定の有無だけでなく、実態で行われる
  • 高額な手数料を支払うと、かえって資金繰りが悪化し、多重債務に陥る危険がある
  • 個人の賃金債権を対象にする「給与ファクタリング」は貸金業にあたり、利用しないよう呼びかけられている

私は、ラボルを含め特定の事業者について、これらに当たる・当たらないという判断を書く立場にありません。契約書の条項や、取引先が支払わなかった場合の扱いなどを、ご自身で確認することが大切です。不安があれば、金融庁 金融サービス利用者相談室(0570-016811、平日10時〜17時)や、日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター(0570-051051、平日9時〜17時)といった窓口もあります。

実務での使い方:広告運用・制作の案件で、どこに表を使うか

資金繰り表は、請求書買取を検討する人のためだけの道具ではありません。受注の判断や価格の決め方にも使えます。具体例で考えてみます(数字はすべて仮定です)。

例1:広告運用で、広告費を立て替える案件

月の広告費が50万円、運用手数料が10万円の案件があるとします。広告費は自分のカードで先に払い、月末締め翌々月払いで60万円(広告費+手数料)が入金されるとします。

この場合、最大で約2か月分の広告費、つまり100万円前後を立て替える可能性があります。手元資金の厚みが足りないなら、次のような手を考えられます。

  • 広告費は、取引先名義のカードや、取引先から前払いで預かる形にできないか
  • 運用手数料と広告費の請求を分けて、広告費を短いサイクルで請求できないか
  • そもそも、立て替えが前提の案件を受ける体力があるかを、受注前に確認する

新宿での広告運用を外部に頼む側の視点では、新宿のGoogle広告は誰に任せるか|代理店・フリーランス・自社運用を費用と体制で比べるのように、費用や体制の比較が検討材料になります。逆にフリーランス側も、発注側がどこまでの支払い体制を想定しているかを、契約前に擦り合わせておくと安心です。

例2:LP制作で、外注のデザイナーとコーダーに先払いする案件

制作費80万円のLP案件で、外注費が合計30万円、納品は2か月後、入金はさらに2か月後とします。この場合、外注費の支払いは納品の前後で発生し、入金までの待ち時間は4か月近くになることもあります。

このときは、着手時に3割(24万円)、納品時に7割(56万円)と分けて請求できれば、外注費の立て替えをかなりカバーできます。請求書買取を検討する前に、まずこの形を契約書に組み込めないかを考えるほうが、費用の面では有利です。

例3:レポーティング業務の月額契約

毎月の定額契約は、入金が安定している分、表が作りやすいです。月額の入金日を基準に、固定費の支払日を並べるだけでも、谷が見える場合があります。こういう契約が増えていくと、資金繰りは安定しやすくなります。

よくある質問

Q. 資金繰り表は、どのくらい先まで作ればよいですか?

最初は3か月先までで十分だと思います。慣れてきたら6か月、年に数回しか来ない支払い(税金・社会保険など)を含めて1年先まで伸ばすと、季節ごとの谷も見えるようになります。細かすぎる表を作って続かなくなるより、粗くても続けるほうが役に立ちます。


Q. 請求書買取は借入と何が違うのですか?

金融庁の注意喚起の記載では、ファクタリングは債権譲渡(売買)契約で、借入(金銭消費貸借)ではないとされています。自分が持っている請求書(売掛債権)を売る取引で、費用は手数料として払う形です。ただし、実態として貸付けと同じ機能を持つ取引は貸金業にあたるおそれがある、とも書かれています。契約の中身は、ご自身で確認してください。


Q. labol(ラボル)の手数料はいくらですか?

公式の記載では、買取額の一律10%で、振込手数料などの他の費用はかからないとされています。たとえば10万円分の買取なら、手数料は1万円で、受け取りは9万円という計算になります(これは仮定の計算例です)。条件は変わることがありますので、申込前に公式サイトで最新の内容を確認してください。


Q. 審査に通らないこともありますか?

審査がありますので、通らない場合もあります。審査の基準や、通らないケースの詳細は、私が確認できた範囲では公開されていません。また、法人が取引先の請求書のみが対象で、個人間取引は対象外です。公式サイトで要確認です。


Q. 取引先に知られますか?

公式の記載では、ラボルから取引先に連絡することは原則ないとされています。ただし、ラボルへの振込が遅れる場合は、取引先に連絡することがあるとも記載されています。細かい運用は変わることがあるため、公式サイトで確認してください。


Q. 取引先が支払わなかった場合はどうなりますか?

私が確認した範囲では、この点の詳細は確認できていません。ノンリコース(回収不能でも売主に支払義務がない)かどうかなど、契約内容によって扱いが変わりうる部分です。公式サイトのよくある質問や利用規約で、必ず確認してください。


Q. 毎月のように資金が足りなくなります。請求書買取を続けて使ってもよいですか?

毎月使わないと回らない状態は、請求書買取では解決しないと考えています。使うたびに手数料の分だけ手元が減るためです。まず資金繰り表で、足りなくなる原因が「タイミング」なのか「利益が出ていないこと」なのかを見極めてください。後者であれば、事業の構造を見直す必要があり、公的な相談窓口や税理士などの専門家に相談することをおすすめします。


Q. 資金繰りのために、外注先や広告費の支払いを遅らせてもよいですか?

契約で決めた支払日を一方的に遅らせるのは、信頼を損ねる原因になります。外注先への支払いは、契約の段階で「こちらの入金後に支払う」などの条件を合意しておくのが筋だと思います。事後に変更をお願いする場合は、事情を説明し、相手の合意を得てから進めてください。


まとめ

資金繰りが苦しくなる背景には、売上が足りないことよりも、入金日と支払日のずれがあることが多いと感じています。まずは、お金をかけずにできる次の一手から始めるのがよいと思います。

  • 入金日と支払日を、1枚の表に書き出す(日付で並べると、月単位では見えない谷が見えます)
  • 次の契約で、支払期日と着手金、分割請求を話し合う
  • 請求のタイミングを見直す(納品後すぐに請求、検収期限を決める)
  • 手元資金の厚みを、自分の表から決めておく

そのうえで、「入金予定は確かなのに、一時的に手元が足りない」という場面が残るなら、請求書買取は選択肢の1つになります。ただし、手数料がかかり、受け取れる金額はその分減ります。審査があり、通らない場合もあります。毎月使わないと回らない状態や、入金予定そのものが不確かな場合は、請求書買取では解決しません。

もし検討するなら、申込前に次の点を、公式サイトで確認してみてください。

  • 手数料率と、他にかかる費用の有無(公式の記載では買取額の10%)
  • 買取額の上限
  • 自分の請求書が対象になるか(法人が取引先であること)
  • 取引先から入金されたあと、ラボルへ支払う期日
  • 支払いが遅れた場合の扱い
  • 取引先が支払わなかった場合の扱い
  • 取引先への連絡が発生するケース
  • 手数料の会計・税務上の扱い(税理士にも確認)

これらを確認し、ご自身の資金繰り表に当てはめて、「手数料を払ってでも埋めたい谷なのか」を落ち着いて判断してください。そのうえで必要だと感じたら、labol(ラボル)の公式サイトで、最新の条件を確かめてみてください。

また、新宿などで広告運用を依頼する側として、フリーランスに頼む前の確認点を整理した記事に新宿でGoogle広告を頼む前に確認すること|代理店・フリーランス・自社運用の比べ方もあります。受発注の両側から条件を見ておくと、支払条件の話し合いもしやすくなると思います。

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