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Google広告を英語設定にしても日本人に表示される理由|京都インバウンド広告の無駄配信対策

Google広告で英語ターゲティングにしたのに日本人にクリックされるのは、言語設定が国籍ではなく「理解できる言語」の推定だからです。検索キャンペーンの言語設定廃止(AI判定移行)を踏まえ、検索語句レポートでの診断、除外キーワード、地域設定の使い分けまで、京都のインバウンド広告の無駄配信対策を実務手順で解説します。

この記事のポイント

  • Google広告の言語設定は国籍フィルタではなく「理解できる言語」を推定する仕組みである
  • 検索キャンペーンの手動言語ターゲティングは2025年末までに廃止され、AI自動判定に移行した
  • 廃止後はキーワードの言語設計・除外キーワード・地域設定の組み合わせが実質的な統制手段になる
  • 無駄配信は感覚ではなく検索語句レポートとユーザーの所在地レポートで金額ベースに診断するのが定石
  • 京都では旅マエ配信と旅ナカ配信で言語×地域の設計を分けるべきである

英語配信のはずが日本語クリックだらけの夜

なぜ英語ターゲティングにしたのに日本人にクリックされるのか

検索語句に日本語が混ざり驚く担当者 検索語句に日本語が混ざり驚く担当者

英語だけに広告を出しているつもりなのに、検索語句レポートを開くと日本語のキーワードと日本語のクリックがずらりと並んでいる——京都でインバウンド向けにGoogle広告を運用する担当者が、一度はぶつかる場面です。予算は限られているのに、明らかに旅行を検討していない層のクリックで消化されていく。原因を「言語設定が甘いから」だと考えて設定画面を探し回っても、実はそこに答えはありません。

Google広告の言語ターゲティングとは、広告を配信するユーザーが「どの言語を理解しそうか」をGoogleが推定して絞り込む仕組みであり、ユーザーの国籍や居住国を判定するものではありません。ここを取り違えたまま運用を続けると、いくら言語設定を英語に絞っても、日本人へのクリックはゼロになりません。

言語設定が絞るのは「国籍」ではなく「理解できる言語」

言語ターゲティングで「英語」を選ぶと、Googleは英語を理解すると推定されるユーザーに配信対象を広げます。この推定は国境線と一致しません。英語ネイティブの訪日外国人だけでなく、英語を日常的に使う日本在住者、英語で情報収集する習慣を持つ日本人ビジネスパーソンも、同じ「英語を理解する層」として扱われます。つまり言語設定は国を区切るスイッチではなく、理解できる言語という属性で人をまとめるスイッチです。

英語を読める日本人・ブラウザが英語設定の日本人は対象に入る

もう一つ見落とされがちなのが、判定材料には検索クエリの言語だけでなく、アカウントの言語設定やブラウザの表示言語も含まれる点です。仕事用PCのブラウザ言語を英語にしている日本人、海外サイトを日常的に閲覧する日本人は、いずれも「英語を理解する」と判定されやすくなります。京都の宿泊施設やアクティビティを英語で調べる日本人ユーザーが一定数存在する以上、英語ターゲティングだけで日本人を完全に除外することはできません。この前提を理解しないまま設定を触り続けても、無駄配信は解消しないのです。

Google広告の言語ターゲティングの仕組みとは

Google広告の言語ターゲティングとは、検索クエリの言語やアカウント・ブラウザの設定、閲覧履歴といった複数のシグナルを組み合わせて、広告を表示するユーザーの理解言語を推定する機能です。一つの指標だけで判定しているわけではなく、媒体によって重視するシグナルも異なります。

Weglotのブログでは、Googleが検索クエリの言語・Googleアカウントの設定・ブラウザ言語・YouTubeの表示言語・閲覧履歴を複合的に評価しており、複数の言語を理解するユーザーにはどちらの言語の広告も表示されうると指摘されています。日本市場に当てはめると、英語設定でも英語が読める日本人に広告が表示されるのは不具合ではなく、仕組み上の正常な挙動だと理解する必要があります。

検索キャンペーンの言語判定シグナル

検索キャンペーンでは、ユーザーが実際に入力した検索語句の言語が最も強いシグナルとして働くと考えられています。日本語で検索されれば日本語クエリとして扱われ、英語で検索されれば英語クエリとして扱われる。ここに、アカウント設定やブラウザ言語といった副次的なシグナルが重なります。検索という行為そのものが言語の意思表示になっているため、他の広告枠に比べると言語の推定精度は比較的高いというのが実務上の理解です。

ディスプレイ・YouTubeは閲覧履歴ベースで判定される

一方でGoogleディスプレイネットワーク(GDN)やYouTube広告は、その場での検索クエリという明確なシグナルがありません。代わりに、ユーザーが日頃どの言語のサイトや動画を閲覧しているかという閲覧履歴のパターンが判定の中心になります。日本語サイトを主に見ているユーザーが、たまたま英語の記事を一本読んだだけで英語ユーザーとして再分類されるわけではなく、一定期間の傾向で判定される点も検索キャンペーンとの違いです。この特性は、後述する対策セクションでも重要な意味を持ちます。

検索キャンペーンの言語設定は廃止された|AI自動判定への移行で何が変わったか

手動設定廃止からAI自動判定への移行 図1: 手動設定廃止からAI自動判定への移行

検索キャンペーンには、もう手動で言語を選択する設定項目そのものが残っていません。Search Engine Landは、Googleが検索キャンペーンの手動言語ターゲティングを2025年末までに廃止し、AIによる自動言語判定へ全面移行すると報じています。広告主が「言語」を能動的に設定する時代から、Googleの推定結果を受け入れたうえで間接的に統制する時代へと前提が変わったということです。

この変化は日本語圏ではまだ十分に知られておらず、「言語設定を見直せば解決する」という従来型の回答が通用しなくなっている点に注意が必要です。

2025年末までに手動設定が廃止された経緯

PPC Landの記事によれば、この自動化は運用の簡素化を目的とする一方で、誤判定によって意図しない市場や言語層に配信されてしまうリスクも指摘されています。海外の広告主の間では、移行後は検索語句レポートの定期的な監査と地域設定の精緻化をセットで運用する流れにシフトしているとされます。日本のインバウンド広告は言語と地域という二つの軸が重なりやすい領域であるため、同様の監査体制を組む必要性は海外以上に高いと考えられます。

廃止後に広告主がコントロールできる残りの手段

Relevant Audienceは、AIによる言語判定が検索履歴のパターン、サイト閲覧行動、デバイス設定、地理シグナルを複合的に評価して「理解できる言語」を推定していると解説し、対応策としてキーワード自体を配信したい言語で設計すること、除外キーワードを拡張すること、ランディングページの言語をキーワードと整合させることの三点を挙げています。設定欄がなくなった以上、コントロールできるのは「Googleに何のシグナルを与えるか」という間接的な部分に限られます。ここからの各セクションで、その具体的なやり方を掘り下げます。

日本人への無駄配信が起きているか確認する方法

無駄配信が起きているかどうかは、感覚ではなくレポートで確認するのが定石です。まず見るべきは検索語句レポートとユーザーの所在地レポート、そしてGA4の言語ディメンションの三点です。

検索語句レポートで日本語クエリの混入を見る

検索キャンペーンの検索語句レポートを開き、実際にクリックされた検索語句を言語別に目視で仕分けます。日本語の検索語句がどの程度の割合を占めているか、そこにどれだけの費用が投じられているかを確認してください。「観光」「予約」のような日本語の一般語がクリックを稼いでいる場合、ターゲットとしていない層に配信が広がっているサインです。検索語句レポートの読み方や、除外設定をすり抜けて表示される「その他の検索語句」の扱いについては、検索語句レポートの見方と「その他の検索語句」の正体で詳しく解説しています。

ユーザーの所在地レポートとGA4の言語ディメンションで突き合わせる

検索語句だけでは、クリックしたユーザーが日本在住かどうかまでは分かりません。ユーザーの所在地レポートで「京都市」「大阪市」など国内都市からのクリック比率を確認し、GA4の言語ディメンションでブラウザ言語が「ja」のセッション比率と突き合わせます。両方が高い水準で一致していれば、日本人ユーザーへの無駄配信が実際に発生している可能性が高いと判断できます。逆にユーザーの所在地は海外でも言語がjaのセッションが多い場合は、海外在住の日本人という別のセグメントが混ざっている可能性も考えられます。

日本人への無駄配信を止める5つの対策

無駄配信を止める5つの対策の優先順位 図2: 無駄配信を止める5つの対策の優先順位

言語設定という直接的な蛇口が閉じられた以上、複数の間接的な統制策を重ねて配信を絞り込む必要があります。優先度が高い順に整理します。

対策効果の性質主な効き目
英語でキーワード設計直接的(クエリ言語シグナル)検索キャンペーン
除外キーワード直接的(表示制御)検索キャンペーン
地域設定の使い分け間接的(地理シグナル)検索・ディスプレイ共通
LP・広告文の言語統一間接的(行動シグナル)全媒体
言語設定の活用直接的(設定が残る媒体のみ)ディスプレイ・YouTube

キーワードを英語で設計する(クエリ言語が最強のシグナル)

検索キャンペーンでは、ユーザーが打ち込む検索語句そのものが最も強い言語シグナルになると考えられています。したがって、登録するキーワードを最初から英語のフレーズで設計することが、実質的にもっとも効く言語コントロールです。「Kyoto temple tour」「best ryokan Kyoto」のように、日本語では検索されにくい英語特有の語順・語彙でキーワードを組むと、日本語で検索する層とのマッチングが自然に減ります。逆に「京都 寺 tour」のような和英混在のキーワードは、日本語クエリを拾いやすいので避けた方が無難です。

日本語クエリを除外キーワードに積む

検索語句レポートで見つかった日本語クエリは、フレーズ一致や完全一致で除外キーワードに追加していきます。個別に追加するだけでなく、「観光」「予約方法」「口コミ」のような頻出する日本語の一般語をあらかじめリスト化し、除外キーワードの共有リストとして複数キャンペーンに横展開しておくと運用の抜け漏れが減ります。除外キーワードの共有リスト設計については除外キーワードの共有リスト設計で解説しているので、Performance Maxなど他キャンペーンと合わせて統制したい場合に参考にしてください。

地域設定「所在地」と「関心」を使い分ける

地域ターゲティングには「その地域に所在する人」と「その地域に関心を示す人」という二つの軸があり、選び方を誤ると言語対策の効果も薄れます。旅マエの海外向け配信で「関心」を含めてしまうと、日本にいながら海外旅行情報を見ている日本人まで含んでしまうケースがあります。地域設定「所在地」と「関心」の違いと無駄配信の止め方は地域設定「所在地」と「関心」の違いと無駄配信の止め方で具体的な設定手順まで解説しています。

LP・広告文の言語を揃える

広告文とランディングページの言語がちぐはぐだと、興味本位のクリックを誘発しやすくなります。英語の広告文に対して日本語混じりのLPを出していると、日本語話者にとっても「読める」ページになってしまい、無駄クリックの温床になりかねません。広告文・見出し・本文・予約導線までを一貫して英語に統一することで、言語的に合わない訪問者の離脱を早め、結果的に広告側の学習にも良い影響を与えると考えられます。

ディスプレイ・YouTubeでは残っている言語設定を活用する

検索キャンペーンとは異なり、Googleディスプレイネットワーク(GDN)とYouTube広告には、2026年時点でも言語ターゲティングの設定項目が残っています。閲覧履歴ベースの判定である分、検索クエリという強いシグナルがない代わりに、設定した言語による絞り込みの比重が相対的に大きくなります。検索側で間接統制するのと並行して、ディスプレイ・YouTube側では素直に言語設定を活用するのが実務上の使い分けです。

京都のインバウンド広告での言語×地域設計

旅マエ・旅ナカで変わる言語×地域設計 旅マエ・旅ナカで変わる言語×地域設計

京都のインバウンド広告は、海外にいる見込み客に向けた旅マエ配信と、すでに日本国内にいる訪日外国人に向けた旅ナカ配信とで、無駄配信の起きやすさがまったく異なります。同じ言語設定でも、地域軸をどう組み合わせるかで結果が変わってきます。広告全体の設計・多言語LP・媒体役割分担・繁忙期予算の考え方は京都のインバウンド広告の全体設計(多言語LP・媒体役割分担・繁忙期予算)を土台として、本記事では言語判定の部分だけを深掘りします。

旅マエ配信は海外地域ターゲティングで言語問題が小さくなる

旅マエ、つまり渡航前の情報収集段階をターゲットにする配信では、地域を海外の主要都市に絞り込みます。地域が海外である時点で、日本語検索を主とする国内ユーザーが混入する余地はもともと小さく、言語設定への依存度は相対的に下がります。それでも英語キーワード設計は基本として維持しておくべきです。宿坊や禅体験のような日本文化色の強いコンテンツを英語で発信する際のキーワード設計例は、宿坊・禅体験のインバウンド広告設計が参考になります。

旅ナカ配信は「地域=京都」×言語判定の限界を前提に組む

旅ナカ配信は地域を京都府内や近畿圏に絞る一方、そこには訪日外国人だけでなく大量の日本人居住者・日本人観光客も含まれます。地域を絞った時点で言語判定の限界が前面に出やすくなるため、英語キーワード設計と日本語クエリの除外を、旅マエ以上に厳密に運用する必要があります。「地域=日本×英語キーワード×日本語クエリ除外」の三点セットが、完全ではないにせよ現実的な落としどころになります。

桜・紅葉の繁忙期こそ無駄配信の金額インパクトが大きい

京都は桜や紅葉のシーズンに検索ボリュームそのものが跳ね上がるため、無駄配信が発生している状態を放置すると、その期間の消化額も比例して膨らみます。閑散期には気づかない程度の混入率でも、繁忙期に入札単価と検索数が同時に上がる局面では、無駄クリックの絶対額が無視できない規模になりやすいというのが実務上の傾向です。除外キーワードの棚卸しと検索語句レポートのチェック頻度は、繁忙期に入る前に一段引き上げておくことをおすすめします。

Meta広告の言語ターゲティングとの違いと併用判断

Meta広告は、Google広告とは異なりユーザーが設定している利用言語を指定してオーディエンスを絞り込めます。この点だけを見るとMeta広告の方が言語の絞り込み精度は高いように見えます。ただし地域と言語を重ねて絞り込むと、オーディエンスが過小になっている旨の警告が出やすくなる点には注意が必要です。京都のような特定エリア×特定言語という組み合わせでは、絞り込みすぎて配信自体が伸びない事態も起こり得るため、Google広告の検索キャンペーンとMeta広告を併用する際は、それぞれの絞り込みの効き方が異なることを前提に予算配分を検討するのが現実的です。

よくある質問

Q:Google広告で英語を話す人だけに広告を配信することはできますか? 完全にはできません。言語ターゲティングはあくまで「理解できる言語」の推定であり、英語を理解する日本人ユーザーも対象に含まれる構造になっています。ゼロにすることを目指すのではなく、英語でのキーワード設計と日本語クエリの除外を組み合わせて、無駄配信の比率を下げていく間接統制の発想に切り替える必要があります。

Q:日本にいる訪日外国人(旅ナカ)だけにターゲティングするにはどうすればいいですか? 地域を日本に絞ったうえで、英語キーワードによる設計と日本語クエリの除外を重ねる方法が現実的な対応です。ただし、この組み合わせでも訪日外国人だけへの完全な絞り込みは実現できません。あくまで無駄配信の比率を下げる取り組みとして位置づけ、検索語句レポートで継続的に監視することが前提になります。

Q:検索キャンペーンに言語設定の項目が見当たらないのはなぜですか? 2025年末までに手動の言語ターゲティングが廃止され、AIによる自動言語判定へ移行したためです。設定項目自体がなくなっているので探しても見つかりません。廃止後は、キーワードの言語設計、除外キーワード、地域設定という間接的な手段で配信をコントロールする形に運用を切り替える必要があります。

Q:Meta広告なら言語で正確に絞り込めますか? Meta広告は利用言語を指定してオーディエンスを絞り込める点でGoogle広告より直接的です。ただし地域と言語を同時に絞り込むと、オーディエンスが過小であるという警告が表示されやすくなります。特に京都のような特定エリアに絞った配信では、絞り込みすぎて配信ボリューム自体が確保できなくなるリスクも考慮したうえで設定する必要があります。

まとめ|言語設定に頼らず「クエリ言語×地域×除外」で統制する

Google広告の言語ターゲティングは国籍を区切るものではなく、理解できる言語を推定する仕組みです。検索キャンペーンでは手動設定そのものが2025年末までに廃止され、AI自動判定への移行が完了しました。この前提のもとでは、京都のインバウンド広告における無駄配信対策は、英語でのキーワード設計、日本語クエリの除外、地域設定の使い分け、LPと広告文の言語統一という間接的な手段を組み合わせて設計するしかありません。旅マエと旅ナカで地域の絞り込み方を変え、繁忙期に向けて検索語句レポートの点検頻度を上げておくことが、無駄配信の金額インパクトを抑える現実的な進め方だと考えられます。

真策堂では、京都のインバウンド事業者様から、Google広告の言語・地域設定の見直しやレポート診断についてのご相談を受けています。設定のどこから手をつければよいか判断がつかない場合は、お気軽にお問い合わせください。

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