GoogleビジネスプロフィールのパフォーマンスレポートでMEO効果を測る|京都の店舗の指標設計
GoogleビジネスプロフィールのパフォーマンスレポートでMEOの効果を測る方法を京都の店舗向けに解説。表示回数とインタラクションの違い、検索語句の指名・一般・観光語の3分類、桜・紅葉繁忙期を前年同月比で補正する指標設計、GA4×UTM連携まで実務手順でまとめました。
MEOを始めて数ヶ月、口コミも投稿も積み上げてきたのに「結局効果が出ているのかどうか、数字で説明できない」——京都の店舗経営者やマーケ担当からよく聞く悩みです。特に厄介なのは、桜のシーズンに表示回数が伸びても、それがMEO施策の成果なのか単に観光客が増えただけなのか区別がつかないケースです。前月比で見れば紅葉明けの12月は必ず落ち込みますし、逆に3月は何もしなくても数字が跳ねます。この記事では、GoogleビジネスプロフィールのパフォーマンスレポートでMEO効果測定京都という文脈に特化した指標の読み方を、京都特有の観光繁閑の波を前年同月比で補正する方法まで含めて整理します。
この記事のポイント
- MEO効果測定は可視性指標とエンゲージメント指標の2層で見るのが基本設計になる
- 京都の店舗は前月比ではなく前年同月比で判断しないと繁閑差に振り回される
- 表示回数・通話数はカウント重複や捕捉率の限界があり、傾向値として扱うのが定石
- 検索語句は指名・一般・観光語の3分類で見ることでMEOの実力と客層を切り分けられる
- GA4とUTMを接続すれば、クリックの先の予約・問い合わせまで一気通貫で追える

MEOの効果測定はパフォーマンスレポートの何を見ればいい?
図1: 可視性とエンゲージメント、2層で見る指標構造
結論から言うと、GoogleビジネスプロフィールのMEO効果測定は「可視性」と「エンゲージメント」の2層に指標を分けて見るのが基本設計です。可視性は表示回数や検索語句など「どれだけ見られたか」を示す指標、エンゲージメントは通話・ルート検索・ウェブサイトクリックなど「見られた後にどう動いたか」を示す指標です。この2つを混ぜて「数字が伸びた・減った」と一括りに議論すると、原因の切り分けができなくなります。
インサイトからパフォーマンスへの名称変更と現在の仕様
Googleビジネスプロフィールの効果測定機能は、以前「インサイト」と呼ばれていましたが、2023年頃にパフォーマンス(旧インサイト)という名称に変更されました。機能自体は連続していますが、Googleマップ上でのユーザー行動を反映する形で項目や粒度が調整されています。現行仕様では、Googleビジネスプロフィール管理画面から確認できる期間は基本的に過去6ヶ月分に限られます。年単位の推移を見たい場合は、月次でデータをエクスポートしてスプレッドシート等に蓄積しておく必要があります。
可視性(表示・検索)とエンゲージメント(通話・ルート・クリック)の2層で見る
AgencyAnalyticsのレポートでは、GBPの指標を可視性(プロフィール表示・検索露出・デバイス別内訳)とエンゲージメント(通話・ルート検索・ウェブサイトクリック・予約)の2層に分離してレポートする設計が紹介されています。日本語の解説記事では表示回数と通話数を並列に語ることが多いのですが、この2層構造で見ると「表示は増えているのに行動が伴っていない」という状態を明確に診断できます。京都の観光地エリアでは、表示だけ増えて来店率が上がらない現象が起きやすいため、この枠組みはそのまま実務に使えます。
パフォーマンスレポートの見方|各指標の意味と確認手順
パフォーマンスレポートを開いたら、まず表示回数とインタラクションを別のグラフとして頭の中で分けて読むことが出発点になります。Googleビジネスプロフィール管理画面の「パフォーマンス」タブから、ビジネスプロフィールを選び、期間を指定すると各指標の推移がグラフで表示されます。
表示回数とインタラクションの違い
表示回数とは、Googleマップおよびgoogle検索でビジネスプロフィールが表示された回数を指します。一方インタラクションは、その表示を見たユーザーが実際に通話・ルート検索・ウェブサイトクリックといった行動を取った回数です。表示回数は分母、インタラクションはそこから生まれた反応と考えるとわかりやすいでしょう。両者を割った「アクション率」を自分で計算しておくと、月ごとの比較がしやすくなります。
通話・ルート・ウェブサイトクリックの読み方
エンゲージメント側の代表的な3指標です。
| 指標 | 意味 | 見るべきポイント |
|---|---|---|
| 通話数 | プロフィールから電話をタップした回数 | 予約・問い合わせ導線が電話中心の業種で重視 |
| ルート検索数 | Googleマップでルート案内をタップした回数 | 来店の代替指標として使いやすい |
| ウェブサイトクリック数 | 公式サイトへのリンクをタップした回数 | GA4接続で成果まで追える指標 |
飲食・美容のように来店が主目的の業種はルート検索数を、観光施設やホテルのように事前調査が多い業種はウェブサイトクリック数を重く見る、といった業種ごとの重み付けが実務では有効です。
確認できる期間は過去6ヶ月・月次更新のラグに注意
Sterling Skyの解説では、GBPのパフォーマンス指標のうち表示回数や検索語句は月次更新で最大5日程度の遅延があり、インタラクション系は日次更新に近い形で反映されると指摘されています。つまり「今月の表示回数がまだ低い」と焦っても、単に集計が追いついていないだけというケースがあります。月初1週間は前月分の数字が確定していない前提でレポートを見るのが実務上の注意点です。
「表示につながった検索」の読み解き方|指名・一般・観光語の3分類
図2: 検索語句を3分類して客層を切り分ける
表示につながった検索とは、ユーザーがどのような検索語句を入力してそのビジネスプロフィールにたどり着いたかを示すレポート項目です。この検索語句リストを指名検索・一般検索・観光語の3つに手作業で分類することで、MEOの実力と客層構成を同時に把握できます。
指名検索の増加はブランドの成果、一般検索の露出がMEOの実力
指名検索とは店舗名やブランド名そのものを含む検索語句、一般検索とは「京都 カフェ」「祇園 美容室」のように業種・エリア名でのカテゴリ検索を指します。指名検索の増加は看板・口コミ・SNSなど既存の認知獲得施策の成果を反映したものであり、MEO単体の評価としては切り分けて考えるべきです。逆に、一般検索での表示・上位露出が伸びているかどうかが、狭義のMEO施策(口コミ獲得、投稿頻度、カテゴリ・属性の最適化など)が効いているかを測る指標になります。両者を合算したまま「検索が増えた」と喜ぶと、実は指名検索だけが伸びていてMEOの実力は横ばい、という誤読につながります。
京都の店舗なら観光語(駅名・観光地名・英語)の比率を見る
京都特有の論点として、検索語句の中に「京都駅 ランチ」「祇園 kimono rental」のような駅名・観光地名・英語混じりの語句がどの程度含まれるかを見る観光語比率の集計をおすすめします。この比率が高い店舗は観光客依存度が高く、繁忙期の波が大きく出る傾向があります。逆に観光語比率が低く一般検索中心の店舗は、地元客をベースにした比較的安定した数字になりやすく、施策評価の前提が変わってきます。地域名なしの「近くの」検索を含む改善施策については、地域名なし検索・「近くの」検索を獲るキーワード×MEO設計で詳しく扱っています。
京都の観光繁忙期・閑散期でどう数字を補正する?
紅葉明けの12月、前年の数字と見比べる店主
京都の店舗がパフォーマンスレポートを読むうえで最も重要な補正が、前月比ではなく前年同月比で判断するという原則です。桜(3〜4月)、祇園祭(7月)、紅葉(11月)は観光客の絶対数が跳ね上がり、逆に梅雨(6月)や2月は閑散期として明確に数字が落ち込みます。これは季節性の影響であって、施策の巧拙とは別軸の変動です。
前月比で一喜一憂しない。京都は前年同月比が基本
11月の紅葉シーズンから12月に入ると、表示回数もインタラクションも大きく下がるのが通常です。ここで「先月より悪化した、MEO施策が失敗した」と判断するのは早計です。判断すべきは、2025年12月と2026年12月を比べてどうか、という前年同月比です。前年のデータが揃っていない開業直後の店舗は、少なくとも同じ季節帯の他店の一般的な傾向(観光地は繁忙期に伸び閑散期に落ちる)を念頭に置いた上で、月次のアクション率の変化に注目するとよいでしょう。
繁忙期は表示増×アクション率低下が起きる理由
繁忙期には表示回数が増える一方で、インタラクションの伸びがそれに追いつかず、結果としてアクション率(インタラクション÷表示回数)が下がる現象がよく見られます。観光客は複数の店舗を比較検討してからルートを決めることが多く、一つひとつのプロフィールへの反応率が薄まりやすいためです。この現象自体は施策の失敗ではなく、繁忙期特有の構造だと理解しておく必要があります。むしろ繁忙期にアクション率が前年より改善していれば、口コミや写真の充実といった施策が効いているとポジティブに評価できます。
閑散期の数字の落ち込みと施策評価の切り分け
閑散期(2月・6月など)は表示回数自体が落ちるため、絶対数だけを見ると施策が止まっているように見えます。ここで見るべきは、前年同月の閑散期と比べて表示回数・アクション率がどう変化したか、そして検索語句における一般検索の比率が上がっているかどうかです。閑散期こそ観光客に依存しない地元客の反応が数字に表れやすいタイミングであり、地元客向け施策の効果測定には向いています。祇園祭や五山送り火といった繁忙イベントに向けた事前準備については、祇園祭・五山送り火など繁忙期の広告×MEO準備を参照してください。
パフォーマンスデータの限界|鵜呑みにしてはいけない3つの癖
着電記録とアプリの通話数、数字が合わずに首をかしげる
パフォーマンスレポートの数字は、便利ではありますが完全に正確な実測値ではありません。Sterling Skyが公開している分析記事では、GBPのパフォーマンス指標には構造的な歪みがあると指摘されています。効果測定の設計段階でこの限界を理解しておくことが、数字への過信を防ぐ最初の一歩です。
同一ユーザーが複数カウントされる仕組み
同一ソースの分析によると、同一ユーザーがデバイスやプラットフォーム(スマホアプリ・PCブラウザ・Googleマップアプリなど)をまたいで操作した場合、最大4回程度重複してカウントされる可能性があるとされています。つまり表示回数やインタラクション数は、ユニークユーザー数ではなく操作回数に近い性質を持っています。日本市場でこの重複率が同水準かどうかの検証データはありませんが、少なくとも「表示回数=来店見込み客数」と直結させる読み方は避けるべきです。
通話数は実数より少なく出る
同記事では、GBPの通話数は実際にかかってきた電話の30〜50%程度しか捕捉できていないという分析も紹介されています。GBPの通話計測は電話番号タップのイベントを計測する仕組みのため、番号を控えて後から別の電話でかけ直した場合や、検索結果ページから直接発信した場合などは計測から漏れます。この数字をそのまま日本の店舗に当てはめられるかは検証が必要ですが、通話数は「実数」ではなく「傾向を追うための指標」として扱うのが安全です。実際の着電数とのギャップが気になる場合は、店舗側で計測している着電記録と月次で突き合わせ、乖離の傾向を把握しておくとよいでしょう。
Google広告経由とオーガニックが混ざって表示される
パフォーマンスレポートの数値には、Google広告経由の流入とオーガニックのMEO流入が混在して表示される場合があるとも指摘されています。ローカル広告を並行して出稿している店舗は、パフォーマンスレポートの伸びがどこまで広告効果でどこまでMEO単体の効果か、レポート上だけでは完全には分離できません。広告出稿の有無と時期を別途メモしておき、出稿していない期間の数字を基準値として比較するという運用上の工夫が現実的な対処法です。
GA4とつなげてクリックの先まで測るには?UTM設計の実務
図3: GBPの3つの導線をUTMで分けてGA4に接続
Googleビジネスプロフィールのパフォーマンスレポートはクリックされた回数までしかわかりません。クリックした先で予約に至ったのか、単にサイトを見ただけで離脱したのかを追うには、GA4(Googleアナリティクス4)とUTMパラメータの接続が必要です。
UTMなしではorganicとdirectに埋もれる
Search Engine Landの解説では、UTMパラメータを付けずにGBPのウェブサイトリンクを設定した場合、GA4上ではGoogle検索経由のorganicトラフィックや、ブックマーク等のdirectトラフィックに紛れて計測されてしまうと指摘されています。この状態では、GBP経由の流入がどれだけサイト来訪や問い合わせにつながったのか、GA4側で一切分離できません。
ウェブサイトリンク・投稿・メニュー別のUTM付け分け
同記事で紹介されている設計に沿うと、utm_source=google、utm_medium=organicを共通で設定し、utm_campaignの値でリンクの種類ごとに付け分けるのが基本形です。
| 導線 | utm_campaign例 |
|---|---|
| プロフィールのウェブサイトリンク | gbp_website |
| GBP投稿からのリンク | gbp_post |
| メニュー・予約リンク | gbp_menu または gbp_booking |
こうして分けておくと、GA4のトラフィック獲得レポートで「GBPのどの導線から来たユーザーが、どのくらい予約完了ページまで到達したか」をコンバージョンとして追跡できます。パフォーマンスレポートのウェブサイトクリック数と、GA4側のセッション数・コンバージョン数を月次で突き合わせることで、単なるクリック数の先にある成果まで一つの指標設計につながります。
観光客と地元客のセグメント分析への接続
GA4側でUTM経由の流入をさらに深掘りすると、地域や言語設定などの情報から観光客と地元客のセグメントに分けた分析が可能になります。検索語句の観光語比率と合わせて見ることで、「観光語検索からの流入は多いが、実際にサイトまで来ているのは地元客が中心」といった客層のズレも発見できます。具体的なセグメント設計の手順はGA4で観光客と地元客を分けて見るセグメント設定で解説しています。
月次モニタリングの指標設計テンプレート
ここまでの内容を踏まえ、毎月何を記録すればよいかをテンプレート化しておきます。指標を都度探しに行くのではなく、決まった型で記録し続けることが継続的な効果測定の前提になります。
月次で記録する7つの数値
- 総表示回数(検索・マップ合計)
- インタラクション合計数(通話・ルート・クリックの合計)
- アクション率(インタラクション÷表示回数)
- 指名検索の件数・比率
- 一般検索の件数・比率
- 観光語検索の件数・比率
- GA4側のGBP経由セッション数・コンバージョン数
これらを前年同月の値と並べて記録しておくシートを作っておくと、季節性を差し引いた比較がいつでもできる状態になります。月ごとに全項目を細かく分析する必要はなく、繁忙期は表示回数とアクション率、閑散期は一般検索比率とGA4コンバージョンというように、季節に応じて重点的に見る項目を絞るのが現実的な運用です。
改善判断の分岐:可視性が低いのか、行動率が低いのか
数字が伸び悩んでいるとき、原因が可視性側にあるのかエンゲージメント側にあるのかで打ち手はまったく異なります。表示回数自体が前年同月比で低いなら、カテゴリ設定・営業時間・写真枚数・口コミ数といったプロフィール自体の充実度に課題がある可能性が高いといえます。一方、表示回数は前年並みだがアクション率が下がっているなら、写真の魅力度や口コミの内容、投稿の更新頻度など「見た人に選ばれる要素」に課題がある可能性が高くなります。この2軸のどちらに問題があるかを毎月切り分けるだけでも、次に手を打つべき場所がかなり絞り込めます。
なお、Localogyが紹介している調査では、ローカル検索の6割超が24時間以内に来店や電話といった行動につながるとされており、順位そのものよりもエンゲージメント指標を成功指標に置く考え方が海外では広がりつつあります。日本の店舗においても、掲載順位の変動に一喜一憂するより、ルート検索数や通話数といった行動指標の前年同月比推移を主指標に据える方が、実務上は意思決定に直結しやすいと考えられます。ちなみにPPC Landの報道によれば、GBPのパフォーマンス指標には特典(オファー)投稿の表示・クリックデータが追加されつつあるとのことで、クーポンや期間限定特典を投稿している店舗は、今後施策単位での効果測定がさらに細かく行えるようになっていく見込みです。
よくある質問
Q:Googleビジネスプロフィールのインサイトとパフォーマンスは何が違いますか?
同一機能の名称変更です。2023年頃に「インサイト」から「パフォーマンス」(パフォーマンス(旧インサイト))という呼び方に変わりましたが、表示回数やインタラクションを計測する仕組みそのものは連続しています。現行の管理画面で確認できる期間は過去6ヶ月分が基本で、それ以前のデータを見たい場合は月次でエクスポートして自分で蓄積しておく必要があります。
Q:表示回数とインタラクションの違いは何ですか?
表示回数はGoogleマップやGoogle検索でプロフィールが表示された回数、インタラクションは通話・ルート検索・ウェブサイトクリックといった行動に至った回数です。表示回数は可視性、インタラクションはエンゲージメントという2層で診断することで、「見られているのに動いてもらえていない」のか「そもそも見られていない」のかを切り分けられます。
Q:パフォーマンスの数値が先月より減ったのですが失敗ですか?
京都の店舗は観光繁忙期と閑散期の差が大きいため、前月比だけで施策の成否を判断するのは適切ではありません。紅葉シーズンの11月から12月にかけて数字が落ちるのは季節要因であることが多く、判断の基準は前年同月比に置くべきです。あわせて検索語句のうち一般検索・観光語の比率がどう変化したかも確認すると、季節要因と施策要因を切り分けやすくなります。
Q:通話数が実際にかかってきた電話より少ないのはなぜですか?
GBPの通話計測は電話番号のタップというイベントを計測する仕組みのため、実際の着電数の一部しか捕捉できていないと海外の分析記事では指摘されています。番号を控えて別の手段で発信した場合などは計測から漏れるため、通話数は正確な実数ではなく傾向を追うための指標として扱うのが実務上の定石です。
真策堂では、Googleビジネスプロフィールのパフォーマンスレポートをはじめとした京都の店舗向けMEO・広告の効果測定設計についてご相談を受けています。数字の読み方や指標設計そのものに迷いがある場合は、お気軽にお問い合わせください。
MEOレポートを社内やオーナーに共有するときの構成
パフォーマンスの数字を毎月記録できても、それを店長やオーナー、本部に「伝わる形」で出せないと、次の打ち手の合意がなかなか取れないかなと思います。MEOレポートでは、数字の一覧より先に「今月どう判断したか」が伝わる構成にした方が読まれやすいです。
構成の一例としては、次の4ブロックくらいに絞るのが扱いやすいと思います。
- 今月の結論(3行以内):前年同月比で良かったのか悪かったのか、要因は季節なのか施策なのか
- 主要指標の推移:表示回数・アクション率・一般検索比率など、前年同月と並べたもの
- 今月やったこと:口コミ返信、投稿、写真追加、カテゴリ変更など、実施した施策の記録
- 来月やること:数字から導いた次の打ち手
特に「今月やったこと」を毎月残しておくのが大事で、後から数字が動いたときに、どの施策の後に変化が出たのかを追えるようになります。広告の出稿時期や、写真・投稿のCRを差し替えた時期もここにメモしておくと、先ほど触れた広告経由とオーガニックの混在を切り分けるときにも役立ちます。
逆に、指標を全部載せて数ページになるレポートは、受け取る側が結局どこを見ればいいのかわからなくなりがちです。細かい数字は別シートに回して、本体は1枚で読み切れる分量にしておくのが現実的かなと思います。
Googleマップの順位変動はレポートでどう扱う?
MEOの話になると「今日は3位だったのに昨日は8位だった」という順位の上下が気になるものですが、パフォーマンスレポートには掲載順位そのものは出てきません。そのうえ、ローカル検索の順位は固定された一つの値ではない点に注意が必要です。
ローカル検索の結果は、検索している人の位置情報・検索語句・端末などによって変わると言われています。同じ「祇園 カフェ」でも、四条駅前で検索した人と京都駅で検索した人とでは、表示される店舗や並び順が変わるのが普通です。店舗の中で自分のスマホで検索して「1位だった」と確認しても、それは店舗の位置から見た結果にすぎず、お客さんが見ている順位と同じとは限りません。
順位を追いたい場合は、次のように条件を固定して「定点観測」するのが一般的な考え方です。
- 調べるキーワードを固定する(一般検索の主要語を数個に絞る)
- 計測する地点を固定する(最寄り駅・主要観光地など、お客さんが検索していそうな場所)
- 計測の頻度を固定する(毎日の上下より、週次・月次の傾向を見る)
地点ごとの順位を地図上に並べて表示するグリッド型の計測ツールもあり、商圏のどの方向で順位が弱いのかを見るのに向いています。
また、Googleの検索アルゴリズムの更新やスパム対策の影響で、施策と関係なく順位が一時的に大きく動くこともあります。数日単位の順位変動にすぐ反応するより、前年同月比の表示回数や一般検索の露出と合わせて、数週間から数ヶ月の傾向で判断した方が、判断を誤りにくいと思います。
MEO会社の「実績」の数字を見るときのチェックポイント
MEO対策を外部に依頼するか検討していると、「上位表示率○%」「表示回数○倍」といった実績の数字を目にすることが多いと思います。ここまで見てきた指標の性質を踏まえると、こうした数字を見るときにも確認しておきたい点がいくつかあります。
- どのキーワード・どの地点での順位か:競合の少ないキーワードや店舗のすぐ近くからの計測なら、上位表示は比較的起きやすいと考えられます
- 比較の期間は前月比か前年同月比か:京都のように繁閑差が大きい地域では、閑散期から繁忙期への前月比は季節要因だけで大きく伸びて見えることがあります
- 指名検索が含まれていないか:表示回数の伸びが指名検索中心なら、MEO施策の効果とは言い切れません
- エンゲージメントや来店・予約まで示されているか:表示回数や順位だけでなく、行動指標やその先の成果まで追えているかどうか
実績の数字自体を疑うというより、「どういう条件で出た数字なのか」を聞いてみると、自分の店舗にも当てはまりそうかを判断しやすくなるかなと思います。
レポート作成の手間を減らすには?データの取り出し方と蓄積の仕組み
月次で記録を続けるうえで意外と壁になるのが、数字を毎月手で写す作業の手間かなと思います。管理画面で見られる期間が限られている以上、記録が1ヶ月抜けると前年同月比が取れなくなるので、続けやすい仕組みを先に決めておいた方が良いと思います。
取り出し方は、大きく次の3つが考えられます。
- 管理画面から手で転記する:1店舗で記録項目が少ないうちは、これで十分回ることが多いです
- ビジネスプロフィールマネージャからまとめてダウンロードする:複数のプロフィールを選んでレポートを出力できる機能があります。出力できる項目や期間は変更されることがあるので、実際の画面で確認してみてください
- APIやBIツールで自動取得する:Googleが提供しているパフォーマンス用のAPIを使って、スプレッドシートやLooker Studioに自動で流し込む方法です。初期設定の手間はかかりますが、店舗数が多い場合は検討する価値があると思います
どの方法を選ぶにしても、転記する日(月初の集計ラグが落ち着いた頃)と、列の並びを固定しておくのが大事かなと思います。途中で項目の定義を変えると、過去の数字と比べられなくなってしまうためです。
パフォーマンスレポートに出てこない数字はどう補う?口コミ・投稿の記録
パフォーマンスレポートは表示と行動の数字が中心で、口コミの件数や評価の推移といった情報は、同じ画面でまとめて追える形にはなっていません。ただ、MEOの施策として実際に手を動かすのは口コミ対応や投稿、写真の追加であることが多いので、ここが抜けると「何をやった結果の数字なのか」が読み取りにくくなると思います。
月次の記録に足しておくと扱いやすいのは、次のような項目です。
- 口コミの累計件数と、その月に増えた件数
- 平均評価(星の数)
- 未返信の口コミの件数
- その月の投稿の本数と、追加した写真の枚数
いずれもプロフィールの画面を見れば数えられるものなので、月初の転記と同じタイミングで控えておくのが現実的かなと思います。口コミが増えた月の後にアクション率がどう動いたか、といった見方ができるようになり、施策と結果を並べて話しやすくなります。なお、口コミと数字の動きに関係がありそうに見えても、季節要因と重なっているだけの可能性もあるので、ここでも前年同月との比較を合わせて見た方が良いと思います。
複数店舗を運営している場合、レポートはどう揃える?
京都市内に2店舗以上を持っている場合、店舗ごとの数字をそのまま横に並べると、立地の差がそのまま成績の差に見えてしまうことがあります。観光地に近い店舗と住宅街の店舗では、表示回数の規模も検索語句の中身も違って当然だからです。
店舗間で比べるときは、絶対数よりも比率と変化で見るのが扱いやすいと思います。
- 表示回数や通話数の大小ではなく、アクション率で比べる
- 各店舗の前年同月比の伸び方を比べる
- 観光語の比率が近い店舗同士をグループにして比べる
こうしておくと、「表示は少ないけれど行動率が高い店舗」のプロフィールの作り方を他店に展開する、といった使い方がしやすくなります。逆に、表示回数の順位づけだけで店舗を評価してしまうと、立地で決まっている部分まで現場の責任のように見えてしまうので、共有の仕方には少し気を配った方が良いかなと思います。
- 京都の広告・集客
京都の土産物店・漬物店のEC集客|観光客の「帰宅後のお取り寄せ」を店頭QR×リマーケティング×指名検索で獲る旅アト設計
京都の土産物店・漬物店のEC集客は、店頭で観光客との接点を残すところから始めるのが近道だと思います。店頭QRの置き場所と遷移先、Google広告・Meta広告のリマーケティング、指名検索の受け皿づくり、賞味期限やクール便を踏まえた商品選びと効果の測り方まで、帰宅後のお取り寄せにつなげる手順をまとめました。
- 京都の広告・集客
京都の寺院・石材店が墓じまい・永代供養・納骨堂の相談を獲るWeb集客設計|府外に住む子世代に届くGoogle広告×MEO×資料請求導線
京都の寺院・石材店が墓じまい・永代供養・納骨堂の相談を獲るWeb集客を設計手順で解説。検索者は府外に住む子世代という前提から、Google広告の地域設定とキーワード、MEOの役割と限界、資料請求LP、お盆・お彼岸の予算配分、計測まで整理します。
- 京都の広告・集客
居抜き出店で前の店のGoogleビジネスプロフィール・口コミが残っている時の対処|京都の町家・テナントで引き継ぐか作り直すかの判断
京都の町家・テナントに居抜きで出店したら、Googleマップに前の店舗の名前と口コミが残っていた。そんな時に引き継ぐか作り直すかを、店名・業種・事業の連続性で判断する表にまとめました。オーナー権限リクエストの手順、3日経っても返事がない時の進め方、重複判定を避ける新規登録の順番まで整理しています。