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クリニック・医療機関のGoogle広告が不承認になる5パターンと薬機法対応修正チェックリスト

クリニック・歯科・美容医療のGoogle広告が審査落ちする原因を断定表現・比較表現・未承認治療法・ビフォーアフター・LP起因の5パターンに分類。薬機法×Googleポリシーの二重チェックリストと修正後の再審査申請手順を実務フレームで体系解説します。

この記事のポイント

  • クリニックのGoogle広告が不承認になる原因は、断定表現・比較表現・未承認治療法・ビフォーアフター・LP起因の5パターンに整理される。
  • GoogleポリシーはGoogleの独自規約、薬機法と医療広告ガイドラインは国内法規制という完全に別の規制体系であり、片方をクリアしただけでは不承認が解消しない場合がある。
  • 修正箇所を特定せずに再審査申請を繰り返すとアカウント停止リスクが高まるため、このチェックリストで原因を確定してから申請することが優先される。
  • ランディングページ内の表現もGoogleのクロール審査対象であり、広告文に問題がなくてもLP側の医療機器名や症例写真が原因で不承認になるケースがある。
  • 事前承認ルーティンを設計することで、広告審査落ちを構造的に繰り返さない運用体制を作ることができる。

クリニックや歯科、美容医療の広告運用担当者から「何度直しても審査が通らない」「不承認の理由がポリシーコードだけでは分からない」という話は珍しくない。この記事では、不承認の原因を5つのパターンに分類し、薬機法(医薬品医療機器等法)・医療広告ガイドライン・Googleポリシーの三層でどこに問題があるかを当日中に特定できる形で整理する。

なぜ医療・クリニックのGoogle広告は審査で落ちやすいのか

GoogleポリシーにおけるHealthcare and Medicinesカテゴリの審査の厳しさ

Google広告ポリシー(Google Ads Policy Center)は、医療・薬品カテゴリ(Healthcare and Medicines)を最も審査が厳格な分野のひとつとして定めている。一般的な商材に比べて機械審査に加えて人的審査が入る割合が高く、広告文・LP・アカウント全体が確認対象になる。

管理画面に表示される不承認コードは、どのポリシー条項に違反しているかを示す手がかりになるが、コード一つに対して違反箇所が複数ある場合も多い。コードを起点に探すよりも、後述する5パターンで原因レイヤーを絞り込む方が修正効率は上がる。

薬機法と医療広告ガイドラインはGoogleポリシーとは別の規制体系

薬機法と医療広告ガイドライン(厚生労働省)は国内法の規制体系だ。一方のGoogleポリシーはGoogleが独自に定めたプラットフォーム規約であり、法的根拠も運用主体も異なる。両者の基準は完全には一致していないため、「Googleで通過した表現が薬機法では違反になる」場合も「薬機法基準を満たしていてもGoogleに弾かれる」場合も起こり得る。

現場でよく見られるのは、薬機法の知識で広告文を修正してもGoogleを通過しない、あるいはGoogle審査は通ったが医療広告ガイドライン上のリスクが残ったままという状態だ。両方を同時に確認しなければ本質的な解決にならない。

三層規制のどのレイヤーで引っかかったかが判断の起点になる

不承認の診断は「広告文→LP→アカウント設定」の順で絞り込むのが実務上効率的だ。広告文に問題がなければLP、LPにも問題がなければアカウント設定へと移る。後述するチェックリストもこの順序で設計している。


【パターン1】効果・効能の断定表現による不承認

医療系広告の不承認として最も頻度が高いのが断定・保証系の表現だ。これは薬機法とGoogleポリシーの両方で同時に引っかかるため、発見された場合は優先的に修正する必要がある。

NGワード例:断定・保証・完治系の表現パターン一覧

広告文・LP双方で問題になりやすい表現を整理すると、おおむね以下の3系統に集約できる。

  • 断定系:「必ず改善します」「確実に効果が出ます」「100%痛くない」
  • 保証系:「効果を保証します」「満足できなければ返金」(医療行為への適用)
  • 完治系:「○回で完治」「○日でシミが消えます」「副作用なし」

医療に関しては個人差・症状の多様性があることが前提であり、これを無視した断言は誇大広告と判断されやすい。

薬機法66条・医療法24条との対照でなぜ引っかかるか

薬機法66条は「虚偽または誇大な広告・記事を禁じる」と規定しており、個人差を無視した保証表現はここに直接当たる。医療法24条も誇大広告を禁じており、二重にリスクがかかる構造だ。Google広告ポリシーも同様の観点からMisleading claims(誤解を招く主張)として不承認対象にしている。規制の根拠が複数層にわたるため、どれか一つに合わせれば解決するという問題ではない。

断定を避けた代替表現への書き換えパターン例

「必ず〜します」を避けながら訴求力を維持するには、悩み・症状の説明+施術内容の紹介という構成が扱いやすい。患者体験談を使う場合は医療広告ガイドラインの制限対象になるため、施術プロセスや院の診療方針を軸に据える方が審査上のリスクが少ない。

例:「必ず治ります」→「○○の症状でお困りの方は、まずご相談ください」


【パターン2】比較・優良広告表現による不承認

「地域No.1」「日本一の症例数」「他院より安い」。クリニックのLPで頻繁に見かけるこれらの表現は、複数の観点でNGになる。

GoogleポリシーにおけるMisleading Claimsとして扱われる範囲

Google広告ポリシーでは、客観的な根拠と第三者認証のない優位性の主張をMisleading claimsとして扱う。「No.1」「最高水準」「最安値」等の最上級表現は、根拠を明示できない場合は不承認になるリスクが高い。仮に根拠がある場合でも、認証元が信頼性の高い機関でなければ審査を通らないことがある。

医療広告ガイドラインの比較広告禁止規定との照合ポイント

医療広告ガイドラインは他の医療機関との比較広告を明確に禁止している。「他院より」「○○病院と比べて」という直接比較だけでなく、「地域最安値」「最多症例」のような相対的優位を示す表現も対象になりえる。Googleが通しても、ガイドライン上のリスクが残ることには注意が必要だ。

比較表現なしで差別化を伝える代替フレーズの設計方針

「何が優れているか」ではなく「誰のための施設か」という軸に切り替えると、比較表現を使わずに特徴を伝えられる。「初診から複数の治療法を提示する体制」「○○エリアで○曜日も診療」といった事実情報に基づく記述は比較広告に該当しない。差別化の伝え方を設計し直す機会として活用するのが現実的だ。


【パターン3】未承認医薬品・治療法の広告表示による不承認

薬機法承認外の成分・機器名を広告に出す場合のリスク構造

薬機法では、国内で未承認の医薬品・医療機器について効能効果を標榜した広告を禁じている。自由診療で実際に使用していても、未承認成分の名称と効果を結びつけた広告表現は違反になる。Google広告も同様に、未承認薬や規制対象の医療行為を訴求する広告を弾く傾向が強い。

自由診療・美容医療で多い落とし穴

AGAや幹細胞治療、点滴系メニュー、プラセンタ注射など、美容医療・自由診療で扱われる治療法は薬機法上の承認ステータスが混在している。たとえばAGA治療に用いる内服薬には国内承認品があるが、未承認の外用薬を訴求する場合は薬機法リスクが生じる。幹細胞由来の治療は再生医療安全性確保法の規制も別途かかるため、広告での扱いは成分名・治療名を含む時点で慎重な確認が必要だ。

承認外でも配信可能な悩み起点の訴求軸への設計転換

成分名・治療法名の明示を避け、「抜け毛が気になる方」「肌の透明感が落ちてきた方」といった悩み・症状起点の訴求に切り替えることで、未承認成分の明示リスクを回避しながら配信を継続できる。詳細な説明は来院後のカウンセリングに委ねるという設計が、実務上は最も安定しやすい。


【パターン4】ビフォーアフター・症例画像の掲載による不承認

医療広告ガイドラインにおける術前術後写真の掲載規制

医療広告ガイドラインは、術前術後を比較した写真の一般向け広告への使用を原則として禁じている。患者の同意取得の有無にかかわらず、「誇大広告にならない適正な説明」が条件とされており、デジタル広告媒体での使用はハードルが高い。

GoogleポリシーのBefore and After Imagesルールとの二重制限

Google広告ポリシーにも「Before and After」画像の掲載制限がある。医療・美容系のキャンペーンでは特に検出感度が高く、LPに術前後の写真が含まれているだけで広告が不承認になることがある。注意が必要なのは、Googleのクローラーが画像のaltテキストや周囲の文章も読み取る点だ。画像ファイルだけを削除し、キャプションや周辺テキストにビフォーアフターを示す表現が残っている場合は修正にならない。

症例数・実績の見せ方でポリシーを通すアプローチ

「○件の施術実績」という数値での表示は、断定や保証を含まない記述であれば使えるケースがある。症例写真の代替として、施術プロセスの説明図や医療機器の仕様・原理の説明に切り替えると、審査通過率が上がりやすい傾向がある。


【パターン5】ランディングページ起因の不承認

広告文を何度修正しても審査が通らない場合、原因がLP側にあることは珍しくない。広告文とLPは別物として管理している担当者ほど、このパターンに気づくのが遅れる。

LP内の医療機器広告・医薬品表記のGoogleクロール検出チェックポイント

GoogleはLP全体をクロールして審査する。LP上に薬機法違反が疑われる成分名、未承認の医薬品・医療機器の名称と効能を結びつけた記述があれば、広告文が問題なくても不承認になる。確認対象はヘッドラインだけでなく、「メニュー紹介の説明文」「施術の仕組みページ」「よくある質問への回答」まで広い。フッターやナビゲーションに含まれる表現がクロールされるケースもある。

口コミ・第三者認証の掲載ルールと違反パターン

患者の口コミ・レビューを医療機関が自ら広告として掲載することは、医療広告ガイドラインにより制限されている。「患者の声」セクションがLPに含まれている場合は、表示方法に問題がないか確認が必要だ。また「受賞歴」「メディア掲載」等の第三者認証は、認証元が信頼性の高い公的・業界機関でなければGoogleのMisleading claimsに抵触しえる。

LPとの整合性を事前確認して広告審査を通す設計フロー

入稿前のLP確認フローとしては、①LP全文の断定表現を洗い出す、②成分名・治療法名と効能を結びつけた文章を抽出する、③症例写真・口コミ要素の有無を確認する、という3ステップが基本になる。複数媒体を運用している場合、LINE広告の審査落ち・否認が直らない原因と修正手順でもLPの診断アプローチを整理しているので合わせて参照してほしい。


パターン横断:薬機法×Googleポリシー対照チェックリスト

5パターンの修正に着手する前に、このチェックリストで原因レイヤーを特定しておくと修正漏れが防ぎやすい。

広告文チェック8項目

#確認項目薬機法・医療広告GLGoogleポリシー
1「必ず」「100%」「完治」等の断定・保証表現がないかNGNG
2他院・他商品との直接比較表現がないかNGNG
3「No.1」「最高」「最安値」等の最上級表現に客観的根拠があるかNG(根拠なし)NG(根拠なし)
4未承認成分・医療機器名を効能と結びつけていないかNGNG
5患者の口コミ・体験談を広告文に使っていないかNG△(条件付き)
6「副作用なし」「完全に安全」等の過度な安全強調がないかNGNG
7医師の肩書き・資格を誤解を招く形で使っていないかNGNG
8広告文の訴求内容とLPの内容が整合しているかNG(不整合時)

LPチェック6項目

  1. 術前術後写真(ビフォーアフター)を掲載していないか
  2. 薬機法未承認の成分名と効能・効果を組み合わせた記述がないか
  3. 「口コミ」「患者の声」として患者評価を直接掲載していないか
  4. 医療機器・医薬品の名称と「効果」を断定的に結びつけた文章がないか
  5. 根拠のない受賞歴・メディア掲載・ランキングを表記していないか
  6. 施設住所・診療時間・問い合わせ先がLP上に明記されているか

アカウント設定チェック4項目

  1. ビジネスプロフィールの業種カテゴリが「医療機関」「クリニック」等に正しく設定されているか
  2. 医療・薬品広告でGoogleパートナー認定が必要なカテゴリの場合、認定取得済みか
  3. 広告配信地域が自院の診療圏と適切に一致しているか
  4. 広告のリンク先URLがアクティブで、表示URLとの不整合がないか

修正後の再審査申請と不承認繰り返しを防ぐガバナンス設計

P-MAXアセットグループが不承認になる原因と再審査の実務手順でも触れているが、再審査の進め方は解消速度に直接影響する。Google広告に共通するメカニズムとして、「修正済みかどうか」が自動審査で最初に確認される。

管理画面から広告・アセット単位で再審査申請する操作手順

修正後の再審査申請はGoogle広告管理画面から行う。

  1. 「広告」タブを開き、状態列で「不承認」になっている広告を確認する
  2. 広告の3点メニューまたは詳細ページから「審査リクエスト」を選択する
  3. 修正内容が保存されていることを確認した上で送信する

ここで一点見落とされがちな注意がある。LPを修正した場合、広告文を変更していなくても再審査は自動的に始まらない。LP修正後は管理画面から明示的に再審査リクエストを送る必要がある。LPを直したのに一向に通らないという場合、この手順が抜けているケースが多い。

異議申し立てが必要なケースと不要なケースの見分け方

再審査申請と異議申し立ては別の手続きだ。

  • 再審査申請が適切なケース:表現を修正して基準を満たした状態で再度審査を求める場合
  • 異議申し立てが適切なケース:修正の必要がないにもかかわらず、Googleの誤検知が疑われる場合

修正せずに異議申し立てを繰り返すと、ポリシー違反の意図的な回避とみなされるリスクがある。根拠が明確な場合に限って使うべき手続きであり、「とりあえず申し立てる」という使い方は避けた方が安全だ。

新規広告作成時に薬機法チェックを通す事前承認ルーティンの設計

不承認が繰り返されるクリニックに共通するのは、広告文の起案から入稿までを一人の担当者が確認なしで行うフローになっている点だ。そこに「薬機法・医療広告ガイドライン確認ステップ」を一つ挟むだけで、入稿前に問題を発見できる確率は大幅に上がる。

具体的には:

  • 新規広告文の起案 → 上記チェックリストでの自己確認(または院内承認) → 入稿
  • LP修正時も同様の事前確認ステップを設ける
  • 通過した表現と落ちた表現の記録をスプレッドシートで蓄積する(次の起案時のナレッジになる)

Google広告の品質スコアを構成する3要素の改善フレームワークでも解説しているが、LPの利便性改善は審査通過と品質スコア改善の双方に効くため、ガバナンス整備と合わせて見直すと効率が良い。歯科という業種での医療広告規制の実務応用例については京都の歯科医院が医療広告ガイドライン対応でGoogle広告を設計する方法も参考になる。


よくある質問

Q:クリニックのGoogle広告で「不承認」と「アカウント停止」は何が違いますか?

不承認は個々の広告単位の審査拒否です。対象の広告を修正して再審査申請を行えば回復できます。アカウント停止はポリシー違反が繰り返されたとみなされた場合に配信が全停止になるもので、Googleへの異議申し立てが必要な別問題です。不承認のまま修正せずに再申請を繰り返すことがアカウント停止リスクを高めるため、修正内容を確定してから申請するという手順が重要です。

Q:医療広告ガイドラインとGoogleの広告ポリシーは別物ですか?

完全に別の規制体系です。医療広告ガイドラインは厚生労働省を根拠とした国内法規制であり、Googleポリシーはプラットフォーム事業者が独自に定めた規約です。運用主体も法的根拠も異なるため、片方をクリアしても他方でNGになるケースがあります。不承認を解消するには、両方を同時に確認することが前提になります。

Q:審査が落ちた広告を修正せずに繰り返し申請するとアカウント停止になりますか?

修正なしの繰り返し申請は警告が積み重なり、アカウント停止リスクが高まります。Googleはポリシー違反の意図的な回避と判断するためです。まず本記事のチェックリストで修正箇所を特定し、修正を完了した状態で審査申請することが安全な対処です。異議申し立ては根拠が明確な場合のみ使用してください。

Q:LP(ランディングページ)の文章に問題がなくても広告が不承認になりますか?

なります。LP内に医療機器名・未承認成分名・術前術後写真などが含まれる場合、Googleのクローラーがそれを検出して広告を不承認にするケースがあります。広告文だけでなくLP全体が審査対象であることを前提に、LPのチェックを広告入稿前のルーティンに組み込むことをお勧めします。

Q:美容クリニックの自由診療メニューはGoogle広告で配信できますか?

自由診療自体は配信可能ですが、薬機法で未承認の成分名や治療法名を明示した訴求は不承認リスクが高くなります。「○○ 効果」「○○ で改善」のような表現を避け、「△△の悩みをお持ちの方へ」という悩み起点の訴求軸に設計を切り替えることで配信を安定させやすくなります。承認済みの治療名のみに絞った訴求が、現時点では最もリスクが低い設計です。


真策堂では、クリニックや医療機関のGoogle広告不承認対応や、薬機法・医療広告ガイドラインを踏まえた広告設計について相談を受け付けています。「何度申請しても通らない」「どこが原因か判断できない」という状況での診断的な相談もお気軽にどうぞ。

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