真策堂
· 京都の広告・集客

京都の広告・集客の全体像|何から読めばいいかの地図

京都の広告・集客について、どこから手をつければいいかを整理しました。個別の詳しい話は各記事へ。

京都で商売をしていると、集客の悩みが他の都市とちょっとズレていることに気づくと思う。観光客と地元客と学生が同じ商圏に重なっていて、しかも季節でその比率が激しく動く。通り名住所のせいで地図アプリのピンがズレる。インバウンドの口コミがGoogleマップだけでは追えない。そういう「京都ならでは」の論点が、ふつうのWeb集客のセオリーの上に乗っかってくる。

このページは、そのあたりをまとめて見渡すための地図みたいなものです。個別の細かいやり方は各記事に書いてあるので、ここでは「自分はどこから手をつけるべきか」を決められるところまで整理してみる。

観光客・地元客・学生が同時に来る京都の商圏

京都の商圏は「観光客・地元客・学生」の三層で考える

三層構造で見る京都の商圏設計 図1: 三層構造で見る京都の商圏設計

京都のWeb集客を設計するとき、最初にやったほうがいいのは客層の切り分けかなと思う。

ざっくり三層ある。

  1. 観光客・インバウンド — 検索言語が日本語じゃない。滞在期間が短い。予約導線とマップ表示がほぼすべて
  2. 地元客・商圏内住民 — 継続利用が前提。MEOと口コミの積み上げが効く
  3. 学生 — 大学の多い街なので層として厚い。SNSの影響が大きく、卒業で入れ替わる

この三層は、必要な打ち手がぜんぜん違う。観光客にはGoogle広告の英語配信とMEOの多言語表記、地元客には口コミ返信とGBPの丁寧な運用、学生にはInstagramやTikTokのCR、という具合に。

「三層をどう切り分けて、それぞれに別の入口を用意するか」を具体的に見せている記事として、京都のパーソナルジム集客|Google広告×MEO×Instagramで大学生・社会人・観光客を切り分ける三層商圏設計がわかりやすいと思う。業種が違っても、切り分けの考え方はだいたい流用が効く。

同じ構造は京都の銭湯・サウナが大学生と観光客を集めるMEO×Instagram×広告設計にも出てくる。学生と観光客が同じ店に来るタイプの業種は、この形になりやすい。

まずはGoogleビジネスプロフィールを整えるところから

地道な下準備がGBP運用の第一歩 地道な下準備がGBP運用の第一歩

広告に予算を突っ込む前に、Googleビジネスプロフィール(GBP)を整えるのが先だと思う。理由は単純で、店舗系の業種だとマップ経由の流入が広告より多いケースがふつうにあるから。しかも無料。

土台として押さえておきたいのはこのあたり。

カテゴリ設定 — メインカテゴリの選び方でMEOの表示クエリが変わる。京都は「町家カフェだけどギャラリーもやってて物販もある」みたいな複合業態が多くて、ここで迷う人が多い印象。町家カフェ×ギャラリー×物販のGoogleビジネスプロフィール カテゴリ設定|メイン・追加の選び方とMEO順位への影響にまとめてある。

住所とピンの正確さ — これが京都最大の落とし穴かもしれない。「四条通烏丸西入」みたいな通り名住所は、Googleの住所パーサとの相性が悪くてピンがズレることがある。マップで来られないのは致命的なので、京都の通り名住所でGoogleマップのピンがズレる原因と直し方|「上ル・下ル・西入」正規化とGBP住所修正フローは店舗を持っている人には早めに読んでほしいところ。

店舗を持たない場合 — 出張マッサージ、出張撮影、リフォーム業みたいな無店舗型は、住所を非公開にしてサービス提供地域を設定する形になる。設定を間違えるとそもそも表示されないので、京都の出張型・無店舗ビジネスがGoogleビジネスプロフィールで住所非公開×サービス提供地域を正しく設定する手順を確認しておくといいと思う。

口コミへの返信 — MEOの順位云々より、見た人の判断に効く。特に低評価と外国語レビューへの対応は方針を決めておかないと現場が消耗する。京都の飲食店・観光施設のGoogle口コミ返信設計|低評価・外国語レビュー対応の実務フローにフローを書いた。

Googleの外の地図 — iPhoneユーザーはApple マップを見る。ここが放置されていて情報が古いままの店は多い。Appleマップに京都の店舗が表示されない・情報が古い時の対処法|Apple Business(旧Apple Business Connect)登録・修正ガイドで対処法をまとめてある。

GBPのトラブルシュート集

GBPは「設定したのに反映されない」「勝手に変わる」が定期的に起きる。原因と対処が分かっていればだいたい自力で直せるので、症状別に置いておきます。

「閉業済み」誤表示と店名の自動翻訳は、観光地エリアの店ほど起きやすいと思う。ユーザー投稿と自動翻訳が絡むので、放っておくと売上に直撃する。

あと、GBPの管理画面に出てくる「宣伝」ボタンから出す広告と、Google広告の管理画面から作る広告は別物です。どっちを使うべきかは店の規模と目的次第なので、Googleビジネスプロフィールの「宣伝」ボタン広告と通常のGoogle広告の違い|京都の店舗はどちらを使うべきかで比較しておいた。

インバウンドは「Googleマップの外」を見ないと片手落ち

Googleマップだけでは見えない世界がある Googleマップだけでは見えない世界がある

京都でインバウンド対策をするとき、Googleマップだけ見ていると中国語圏・韓国語圏の動きが完全に見えなくなる。中国本土からのGoogleアクセスは制限があるし、韓国はNAVERの存在感が大きい。

このあたりのプラットフォームの使い分けは京都のインバウンド口コミ対策|大衆点評・小紅書・NAVERとGoogleマップの使い分けに整理してある。全部やる必要はなくて、自店の客層に合うものだけ選べばいいと思う。

インバウンド向けの広告配信でよくつまずくのが、Meta広告で「オーディエンスが少なすぎます」と怒られるやつ。訪日客をターゲティングしようとして条件を絞りすぎると起きる。原因と回避の設計は京都インバウンドMeta広告で「オーディエンスが少なすぎます」が出る原因と解決設計に書きました。

そして集客できた後の話として、無断キャンセル問題がある。予約は入るけど来ない、というのは飲食店や体験施設にとってかなり痛い。事前決済やデポジット、多言語リマインドをどう予約導線に組み込むかは京都の飲食店・体験施設のインバウンド無断キャンセル対策|事前決済・デポジット・多言語リマインドの予約導線設計にまとめてある。集客と同じくらい大事なところかなと。

業種別の設計

業種が違えば、効くチャネルも規制も違う。近いものから読んでもらうのがいいと思う。

飲食・宿泊・観光

医療・治療院・ケア

医療広告ガイドラインがあるので、他業種と同じ感覚でCRを作ると危ない領域です。

BtoB・工事・製造

観光客がまったく関係ない業種も当然あって、こっちは商圏の考え方が変わる。

教育・採用

エリアで前提が変わる

「京都」とひとくくりにされがちだけど、京都市中心部と府北部では商圏の性質がまるで違う。人口密度も検索ボリュームも競合数も違うので、京都市向けの設計をそのまま持っていくとだいたい合わない。

府北部(宮津・天橋立・伊根・舞鶴・福知山)については「海の京都」宮津・天橋立・伊根・舞鶴・福知山のWeb集客設計|京都市とは違う商圏で広告×MEOをどう組むかにまとめてある。検索ボリュームが小さいエリアで広告をどう組むかという話は、府北部に限らず地方全般に通じる部分があるかなと思う。

京都市内でも、河原町・四条エリアと住宅街エリアでは打ち手が違う。住宅街商圏の配信設計については、上で挙げた動物病院の記事にエリア別配信の考え方を書いてある。

予算の話

やることは分かったけど原資がない、というのはよくある話で、京都は補助金の選択肢がわりとある地域だと思う。持続化補助金のような全国区の制度と、京都市・京都府独自の制度をどう組み合わせるかは京都の補助金でホームページ制作・Web広告費をまかなう実務ガイド|持続化補助金と京都市・京都府制度の使い分け【2026年版】にまとめました。制度は年度で変わるので、実際に使うときは必ず最新の公募要領を確認してください。

何から読めばいいか

読む順番を示す5ステップフローチャート 図2: 読む順番を示す5ステップフローチャート

迷ったら、この順番がいいんじゃないかと思う。

1. まずGBPの土台(店舗があるなら全員) カテゴリ設定 → 住所・ピンの確認 → 口コミ返信の方針決め。ここが崩れていると、上に何を積んでも効率が悪い。

2. トラブルが出ているなら先に潰す 予約ボタンが出ない、閉業済み表示、店名の自動翻訳。症状別の記事から該当するものを。

3. 自分の業種の記事を読む 業種別セクションから近いものを。完全一致がなくても、客層の構造(観光客中心か地元客中心か、BtoBか)が近いものを選べば流用が効くと思う。

4. インバウンド比率が高いなら追加で プラットフォームの使い分けと、無断キャンセル対策。

5. 広告に手を出すのはその後 GBPが整っていて口コミも回っている状態なら、広告のCPAはだいぶマシになるはず。逆に土台がないまま広告だけ回すのは、穴の空いたバケツに水を注ぐ感じになりやすい。

京都は「観光地だから集客は楽」と思われがちだけど、実際は競合も多いし、客層が複雑に重なっていて設計の難易度は高い方だと思う。ただ、その分きちんと切り分けて設計すれば差がつきやすい領域でもあるので、まずは土台のGBPから手をつけてもらえるといいのかなと。

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