Google広告、金融サービス認証を2027年初めに米国・カナダへ拡大
Googleが、一部の金融系広告に求める「金融サービス認証」を2027年初めに米国とカナダへ広げると発表しました。何が変わるのか、誰に関係するのか、準備のポイントを解説します。
本記事は2026年10月20日付のGoogle公式発表にもとづく、2026年10月21日時点の情報です。仕様は変更されることがあるため、実際の運用前に公式ヘルプの最新情報をご確認ください。
この記事のポイント
- Googleは金融サービス認証を、2027年初めに米国とカナダへ広げると発表しました。
- 対象は、普通預金口座やクレジットカードなど、信頼が欠かせない金融商品の広告です。
- 認証が必要な広告主には、Googleから通知が届く予定です。
- 国別の詳細は導入前に公開され、基準を満たすための準備期間も設けられるとされています。
何が変わったのか
Googleは2026年10月20日、「金融サービス認証(Financial Services Verification)」を2027年初めに米国とカナダへ拡大すると発表しました。この仕組みは、特定の金融系広告を出す広告主に、規制当局や公的に認められた登録簿から認可を受けていることを示してもらうものです。
公式の説明によると、この認証は2021年に英国で始まり、直近では欧州連合(EU)にも広がっています。今回の発表で、対象は42か国から米国とカナダを加える形になります。Googleはこの仕組みを、同種のプログラムとして最も広い規模だとしています。
米国では、米国銀行協会(American Bankers Association)が運営する専用の登録簿を使い、認可された銀行であることを確認したうえで広告を出せるようにします。カナダでは、カナダ銀行協会(Canadian Bankers Association)と密に連携しながら準備を進めているとのことです。国ごとに規制が異なるため、導入は国別に段階を踏んで行われます。
広告主への案内も予定されています。2027年初めの開始に先立って、認められる登録簿、必要な証明書類、手続きの手順を国別に公開するとしています。認証が必要になった広告主には、Googleから通知が届きます。また、ポリシーの適用が始まるまでには、対応のための時間が設けられるとされています。
そもそも金融サービス認証とは
広告を出すには、まず本人確認(広告主の身元確認)が必要です。Googleによると、米国とカナダで表示される広告の97%超は、すでに身元確認を終えた広告主のものです(2025年9月1日から2026年8月31日のGoogle社内データ)。
金融サービス認証は、この本人確認の上にもう一段重ねる、金融分野に特化した確認です。「あなたは誰か」だけでなく、「金融の商品を扱うことを、国の規制当局や登録簿から認められているか」まで確かめます。銀行などになりすまして利用者をだます詐欺広告を防ぐことが狙いです。
ここでいう登録簿とは、認可を受けた事業者の一覧のことです。米国の場合は、先ほどの銀行協会の登録簿が使われます。
なお、公式ページでは、Googleの生成AI「Gemini」を使った審査の仕組みにも触れています。2025年にはポリシー違反の広告の99%超を、表示される前に見つけたとのことです。認証はこうした自動審査とは別に、事業者の資格を確認する手段として加わります。
広告運用の現場にどう影響するか
まず、米国やカナダの利用者に向けて金融商品の広告を出している企業が、影響を受ける可能性があります。公式が例に挙げているのは、普通預金口座やクレジットカードのような商品です。ただし、どこまでが認証の対象になるのか、詳しい線引きは今回のページには書かれていません。国別の案内で示されると考えられます。
日本の広告主にとっては、日本国内向けの配信だけであれば、今回の発表が直接かかわる場面は少ないと考えられます。一方で、米国やカナダに向けて金融系の広告を出している場合や、そうした事業者の広告を扱う代理店では、準備が必要になる可能性があります。
実務面で気になるのは、認証が終わるまで広告が止まるのかどうかです。この点について、公式ページは「適用開始までに対応する時間を設ける」と述べるにとどまり、具体的な期間や、未認証の場合の扱いは明記していません。ここは国別の案内が出てから確認する必要があります。
また、証明書類の用意には、社内の法務や管理部門の協力が必要になることが多いと考えられます。広告の担当者だけで完結しない可能性があるため、早めに関係者へ共有しておくと安心です。
いま確認しておきたいこと
- 配信先の確認: 米国またはカナダを配信地域に含む金融系の広告があるか、アカウントの設定画面で洗い出します。
- 商品の洗い出し: 預金口座、クレジットカードなど、今回の例に近い商品を広告しているキャンペーンを一覧にします。
- 認可の証明の確認: 自社が規制当局や銀行協会などの登録簿に載っているか、載っている場合の登録名と広告アカウント上の事業者名が一致しているかを確認します。
- 関係者への共有: 代理店や社内の法務・コンプライアンス担当に、2027年初めに認証が始まる予定であることを伝えます。
- 公式の続報の確認: Googleが公開する国別の案内(認められる登録簿、必要な書類、手順)を確認できるよう、広告アカウントの通知やGoogle広告ヘルプを定期的に見ておきます。
出典
- Google「Expanding our defenses against financial scam ads」(2026年10月20日 公開)
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