資格とスクールはどう使い分けるのか|ウェブ解析士を取った側から見た役割の違い
独学で一通り学んだのに仕事にできる気がしない、求人の実務経験要件に届かない。そんな悩みに、ウェブ解析士を取った現役の広告運用者が、資格とスクールの役割の違い、無料でできる範囲、スクールが必要な人、個別相談で確認したい点まで整理します。
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この記事のポイント
- 資格は「共通言語と体系」、独学は「手を動かす基礎」、現場は「本物の数字への責任」、スクールは「他人のクライアントワークとレビュー」。埋めるものがそれぞれ違います
- 教材を一周しても仕事にならないのは、実務では「数字が正しいかの確認」「原因の切り分け」「説明」が先に来るからです
- GA4とSearch Consoleで自社サイトを分析する、身内の案件を手伝うなど、お金をかけずに進められる範囲は広いです。今の職場で経験を積めるなら、それが最短です
- Wannabeアカデミーは公式表記で通常42.9万円(税込)・受講3ヶ月、実務研修は2ヶ月。補助金で「実質3.9万円」との記載は公式サイトの表記で、条件は公式・個別相談での確認が前提です
- 向いていない人もいます。個別相談に行くなら、聞くことを決めてからの方が得です

「教材は一周したのに、仕事にできる気がしない」の正体
こんな声を、実務の場でも周りでもよく聞きます。
- 本と動画で一通り学んだが、自分が運用を任されたらどこから手を付けるのか分からない
- 求人を見ると「Web広告の実務経験2年以上」とあり、応募の入口に立てない
- 社員にWeb広告を任せたいが、何から教えればいいのか自分でも整理できていない
- 代理店に丸投げのままだが、レポートの数字が良いのか悪いのか判断できない
立場は違っても、根っこは同じだと思います。知識はあるのに、それを使って数字に責任を持った経験がない。この状態です。
私は京都でWeb広告の運用を仕事にしていて、Google広告やMeta広告の運用、GA4・Search Console・Clarityでの分析、GTMとGA4のコンバージョン計測の設定やトラブルシュートをしています。ウェブ解析士と上級ウェブ解析士も保有しています。その立場から見ると、この悩みには2つの解決手段があります。資格や独学で埋まる部分と、実際に誰かの案件を担当しないと埋まらない部分です。
この記事では、その線引きを先に書きます。そのうえで、埋まらない部分に当てはまる人にだけ、Wannabeアカデミーというスクールを案内します。なお、私自身はWannabeアカデミーを受講していません。スクールの内容は、公式サイトに書かれている範囲と、広告主提供情報として紹介されている範囲でお伝えします。
資格・独学・現場・スクールは、埋めるものが違う
「資格か、スクールか」と二択で考えると迷います。実際は、それぞれが埋める場所が違うからです。
| 手段 | 主に得られるもの | 得られにくいもの | 費用感 |
|---|---|---|---|
| 資格(ウェブ解析士など) | 用語・指標の共通言語、施策を体系で見る地図 | 「仕事を任せられる」という証明、実際の案件での判断 | 受験料・教材費(公式で要確認) |
| 独学(教材・自分のサイト分析) | 管理画面を触る手の感覚、自分で仮説を立てる習慣 | 他人の目標に責任を持つ経験、第三者のレビュー | 教材費程度。自社サイトなら無料に近い |
| 現職・身内の案件(OJT) | 本物の予算・本物の数字・報告先がある経験 | 体系的な整理(我流になりやすい) | 追加費用なし。時間と機会が要る |
| スクール(実務型) | 他人のクライアントワーク、レビュー、キャリアの言語化 | 「通うだけで身につく」ことはない | 数十万円規模(後述) |
表を見て分かるとおり、4つは競合関係ではなく、役割分担です。「資格を取ったのに仕事にならない」という不満は、資格に現場の役割を期待したところから生まれることが多いと感じます。
ウェブ解析士を取って分かった、資格が渡してくれるもの
正直に言うと、資格は「資格商法っぽい」と思って敬遠していました。実際に受けてみて、評価が変わりました。
勉強法は、公式テキストと問題集を周回するだけです。私の感覚では、すでに運用経験がある人で約30時間、未経験の人なら約90時間が目安です。運用経験があると短く済むのは、テキストの内容が「実務で見ている画面と数字の名前を付け直す作業」に近いからです。私の場合、資格を取って良かったのは次の点でした。
- 指標の定義が揃う:セッション、ユーザー、CVRといった言葉を、人によって違う意味で使わなくなります。クライアントや同僚と話すとき、これが地味に効きます
- 施策を体系で見られる:目の前の広告だけでなく、集客→サイト→CV→改善の全体のどこを触っているのかを意識できます
- 上級での提案書・レポート課題:上級では提案書やレポートを作る課題があります。そこで学んだフレームワークは、実際の提案の場面でそのまま使えて、追加のご依頼につながったことがあります
一方で、資格は「知識と言葉を揃えるもの」です。合格しても、広告アカウントの数字に責任を持った経験にはなりません。資格を取るなら、この位置づけで取るのが健全だと思います。
実務で起きることは、教材にあまり出てこない
数字が合わない、から始まる実務
知識と実務のギャップは、具体的にはこんな形で現れます。
| 教材で学ぶこと | 実務で先に起きること |
|---|---|
| CVRの計算式 | そもそもCVが正しく計測されているかの確認。GTMのタグが発火していない、二重に計測されている、GA4と広告管理画面の数字が合わない、といった状況から始まることがあります |
| 「表示→クリック→CV」のファネル | どこで落ちているかの切り分け。広告文なのか、LPなのか、計測なのか、季節要因なのか。原因の候補が複数あり、順番に潰す必要があります |
| 改善施策の一覧 | 「変えたのに数字が動かない」時の判断。何日見るか、何を戻すか、誰にどう説明するか |
| レポートの型 | 上長やクライアントに「なぜこの数字で、次に何をするか」を短く言うこと |
人に運用を教える側に立ったときも、詰まる場所はだいたい同じです。用語は説明できるのに、次にどの画面のどこを触るかが決まらない。変更したあと何日で判断するかを決められない。数字が悪かったとき、原因を一つに決めつけてしまう。
これらは知識の量の問題というより、数字が動くのを何度も見て、外して、直した回数の問題だと思います。だから教材を増やしても解決しにくいです。独学の限界については、別記事のWebマーケティングは独学でどこまでいけるのか|知識と実務の間に残るものでも詳しく書いています。
まず、お金をかけずにここまで進められる
自分のサイトが、いちばん身近な教材
スクールを検討する前に、無料でできることを先に書きます。ここまでやって初めて、自分に何が足りないかが見えます。
自社サイトを教材にする1ヶ月
自分のブログ、会社のサイト、副業で作ったサイトなど、何でも構いません。GA4とSearch Consoleを入れて、次の順で進めます。
- 1週目:どのページが入口になっているか、どの検索語句で表示されているかを見る
- 2週目:入口のページから次にどう動いているか、どこで離脱しているかを見る
- 3週目:気になったページ1つだけに、小さな変更を入れる(タイトル、導入文、ボタンの位置など)
- 4週目:変更前後を比べて、1枚のレポートにまとめる
ここで大事なのは、レポートを他人に説明してみることです。家族でも友人でも構いません。「何を見て、何を変えて、どうなったか」を口で言えれば、職務経歴書に書ける素材になります。数字が小さくても構いません。手順の詳しい内容はお金をかけずにWeb解析の練習をする方法|GA4とSearch Consoleで自社サイトを教材にするにまとめました。
身内の案件を手伝う
知り合いの店舗や団体のサイトを手伝うのも、良い練習になります。自分のサイトと違って「相手の目標」が生まれるからです。最初に責任範囲(どこまで触るか、報告はいつするか)を合意しておくと、トラブルになりにくいです。広告を出す場合は、費用を誰が持つかを最初に決めておくことが必要です。
現職で触れるなら、それが最短
今の職場にWeb担当の仕事がある、サイトやSNS広告に関われる、という人は、そこで手を挙げるのが一番早いと思います。実際の予算、実際の数字、報告先が最初から揃っているからです。費用もかかりません。スクールを検討するのは、これができない、または足りない場合で十分です。
独学・現職で埋まりにくい部分と、スクールの出番
ここまでやっても残るのは、たいてい次の3つです。
- 他人のクライアントワークを担当する経験:自分のサイトの練習と違い、期待値のある相手に、課題の発見と改善提案を出す経験です
- 第三者のレビュー:我流の癖は、自分では気付けません。「その仮説の根拠は?」と聞かれる機会があるかどうかは大きいです
- キャリアの言語化:経験を職務経歴書や面接で、どう言葉にするかです
この3つを提供する場として、スクールを検討する価値が出てきます。ここからはWannabeアカデミーの公式サイトの記載を整理します。
公式に記載されている内容
| 項目 | 内容(公式サイト記載) |
|---|---|
| 通常価格 | 42.9万円(税込) |
| 補助金利用時 | 実質3.9万円(公式サイトの表記。適用条件は公式で要確認) |
| 支払い方法 | 一括/3回/6回/12回/24回払い |
| 受講期間 | 3ヶ月 |
| 実務研修 | 2ヶ月間、実際のクライアントワークを担当 |
| コース | AI×Webマーケティング/Webデザイン×Webマーケティング/動画編集×Webマーケティング/AI×Webマーケティング副業/AI×Webマーケティング短期/Webマーケ法人研修 |
| キャリアサポート | 卒業後も継続的にサポート。求人紹介は約20,000件程度、副業案件の紹介あり |
さらに、広告主提供の紹介文には、次のような記載があります(公称としてお読みください)。
- シミュレーションではなく、実際にGoogleアナリティクスの分析レポート作成やGoogle広告運用を実践する
- 受講後に提携クライアントを担当し、課題の発見と改善プランを提示する実務研修に参加できる
- 職務経歴書に「実務経験あり」と書ける状態を目指す
- 追加料金なしで最大8ヶ月+無期限のキャリア(転職・副業)サポートがある
- 専属キャリアコンサルタントが何度でも個別面談し、求人紹介・市場価値の確認・面接対策まで対応する
- 回数制限なしの補講がある
詳細はWannabeアカデミー公式サイト、または運営元の公式ページでご確認ください。
数字の読み方
42.9万円という金額は、小さくありません。 24回払いまで選べるので月々の負担は抑えられますが、分割手数料の有無や総支払額は公式サイトの記載からは分かりません。支払い方法ごとの総額は、必ず個別相談で確認してください。
「実質3.9万円」は、通常価格との差が大きいので目を引きます。 ただし、補助金の適用条件・対象者・申請手続きは、私の側では検証できていません。金額だけを切り出して「3.9万円で学べる」と受け取るのは危険です。条件に当てはまるかどうかを確認してから、当てはまらなければ通常価格の42.9万円を前提に判断する。この順番が安全です。
実務研修の「2ヶ月」と受講期間の「3ヶ月」の関係は、記載から読み切れません。 受講期間に含まれるのか、その後に別枠であるのか、私には判断できません。ここは個別相談で聞くべきところです。
求人紹介の約20,000件は、母数です。 自分の経験や地域、希望職種に合う求人がそのうち何件かは別の話です。受講生の就職・転職の実績率や平均年収、進路の内訳は、公式サイトに記載がないため、私も書けません。この点も個別相談で確認するのが誠実な向き合い方だと思います。
向いている人・向いていない人
向いているのは、こんな人です
- 転職を考えていて、今の職場でWebの仕事に触れられない人:自社サイトの練習まではやったが、他人の案件を担当する経験だけがどうしても作れない
- 社員にWeb広告を任せたい経営者・管理職:代理店任せから、一部でも内製へ寄せたい。Wannabeアカデミーには「Webマーケ法人研修」のコースがあるので、社員の教育投資として検討する余地があります
- 我流で運用してきた担当者:手は動くが体系がなく、何が抜けているか点検したい。レビューを受ける機会が価値になる人です
法人の場合、まず「誰に、何をどこまで」を決めることが先です。私の考えでは、実際に管理画面を触る担当者には運用と計測の読み方を、管理職には数字を見て代理店に的確な問いを立てられる程度を、という切り分けが現実的です。全部を内製にする必要はなく、代理店と併用する選択肢もあります。法人研修の設計・費用・人数は公式サイトに記載がないため、個別相談で確認してください。
向いていないのは、こんな人です
- 今の職場で経験を積める人:先に書いたとおり、それが最短で、費用もかかりません
- 「資格や修了証がほしいだけ」の人:実務経験を作る場としては、目的がずれています
- 受け身で教わるだけのつもりの人:実務研修は、自分で課題を見つけて提案を出す練習の場です。受け身のままだと、費用に見合う変化は起きにくいと思います
- 学習や研修に使える時間が確保できない人:週にどのくらいの時間が必要かは、公式サイトに記載がありません。確保できるか不安なら、先に聞いておくべきです
- 転職が確実に決まることを期待している人:実績率や進路の内訳は、公式サイトに記載がありません。保証を求めるものではないと考えた方が安全です
「今は向いていない」と感じたなら、それは良い判断だと思います。個別相談に行かないことも、立派な選択です。
個別相談に行くなら、聞くことを決めてから
相談する価値は、聞く内容で決まります。次のリストを、そのまま持っていってください。
- 実務研修で担当するクライアントワークの、具体的な範囲と件数(分析だけか、広告運用まで触るか)
- 実務研修と受講期間3ヶ月の関係(含まれるのか、別枠なのか)
- 補助金の正式名称、適用条件、対象者、申請手続きの流れ(誰が申請するのか)
- 支払い方法ごとの総額と、分割手数料の有無
- 受講期間内に終わらなかった場合の扱い、補講の具体的な運用
- 講師の人数と経歴、レビューを受ける頻度と形式
- 卒業生の進路の内訳、転職・副業案件に至るまでの実際の流れ
- 週あたりに必要な学習時間の目安
- 副業案件の紹介は、どのレベルの人が対象か
- (法人の場合)研修の設計、人数ごとの費用、業務時間内で進める場合の想定
この10項目に、その場で明確に答えてもらえるかどうかが、スクールを信頼できるかどうかの物差しにもなると思います。先に次の一手を確認したい方は、Wannabeアカデミー公式サイトから個別相談の案内を見てみてください。
なお、スクール選び全体の考え方はWebマーケティングスクールの選び方|講義型と実務型で身につくものが違うで整理しています。Wannabeアカデミーだけでなく、他のスクールと比べる場合に使えます。
よくある質問
Q. ウェブ解析士だけで、Webマーケの仕事に転職できますか?
資格単体では、実務経験の代わりにはなりにくいと思います。資格は知識と共通言語を示すもので、案件で数字に責任を持ったことの証明ではありません。求人が「実務経験2年以上」を求める場合は、自社サイトの分析レポートや身内の案件など、何を見て、何を変えて、どうなったかを語れる素材と合わせて出すのが現実的です。
Q. スクールに通わず、独学だけで十分ですか?
用途によります。知識と手の感覚は、独学と無料の練習で相当なところまで進められます。一方、他人のクライアントワークの経験、第三者のレビュー、キャリアの言語化は、独学だけでは埋まりにくい部分です。今の職場で経験を積める人は、そちらを優先して構いません。
Q. 補助金で「実質3.9万円」になるというのは本当ですか?
公式サイトにはそう記載されています。ただし、補助金の適用条件・対象者・申請手続きは、私の側では検証できていません。金額だけで判断せず、当てはまるかどうかを公式サイトまたは個別相談で必ず確認してください。当てはまらない場合は、通常価格の42.9万円(税込)が前提になります。
Q. 個別相談を受けたら、契約しなければいけませんか?
その扱いについては、私の手元に資料がないため断定できません。予約の段階か相談の冒頭で「相談だけで終わってもよいか」「その後の連絡はどうなるか」を確認しておくと安心です。聞くことを決めて行き、納得できなければ持ち帰る、という使い方で問題ないと思います。
Q. 社員のWeb広告教育に使うなら、個人向けコースと法人研修のどちらがよいですか?
Wannabeアカデミーには「Webマーケ法人研修」のコースがあります。ただ、内容・費用・人数の設計は公式サイトに記載がないため、個別相談での確認が必要です。先に決めておきたいのは、誰に何をどこまで学ばせるかです。管理画面を触る担当者と、数字を見て判断する管理職では、必要な学習が違います。
Q. 「資格やスクールは意味ない」という意見は本当ですか?
一括りにはできないと思います。資格は、共通言語と体系を得るという意味では役に立ちます。実務では役に立たないと言われるのは、資格に「案件を回せる証明」を期待したときです。スクールも同様で、通うこと自体が価値を生むわけではありません。何が足りなくて、そこを埋める手段として合っているかを見極めれば、意味のある投資になります。
まとめ
資格、独学、現場、スクールは、どれかが正解というより、埋める場所がそれぞれ違います。まず無料でできる範囲として、次の2つから始めてみてください。
- GA4とSearch Consoleで、自社サイトを1ヶ月分析してみる
- 求人票の要件と、自分の経験を突き合わせて、足りない部分を書き出す
そのうえで、今の職場や身内の案件では他人のクライアントワークの経験が作れない、レビューを受けたい、社員の教育に投資したい、という条件に当てはまる方にだけ、スクールという選択肢があります。Wannabeアカデミーは、公式表記で通常42.9万円(税込)・受講3ヶ月・実務研修2ヶ月という内容です。補助金の「実質3.9万円」は公式サイトの表記なので、条件は必ず公式または個別相談で確認してください。
向いていないと感じたなら、無理に進む必要はありません。当てはまりそうだと感じたら、上の10項目を手に、Wannabeアカデミー公式サイトで最新の情報と個別相談の案内を確認してみてください。
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