新宿のGoogle広告 地域ターゲティング|新宿区指定と半径指定の違い、「所在地」「関心」の選び方
新宿でGoogle広告を出すとき、新宿区指定と半径指定はどちらが良いのか。南口やバスタ新宿は渋谷区という区境のズレ、「所在地」「関心」の選び方、商圏別の組み合わせ方とレポートでの確認手順を整理しました。
この記事のポイント
- 新宿駅周辺が商圏のGoogle広告は、新宿区指定ではなく半径指定を軸にし、区指定は補助に回すのが基本です。
- バスタ新宿・新宿駅南口・サザンテラスは渋谷区にあり、新宿区指定だけでは配信対象から漏れます。
- 来店型の業種は「所在地」、遠方から予約が入る業種は「所在地やインタレスト」を残し、CPA比較で最終判断します。
- 設定して終わりにせず、ユーザーの所在地レポートを月次で監査し、商圏外への費用とCV0件の地域を削ってください。
「新宿区」を指定したのに、新宿駅の南口に立つ人には広告が出ていない。逆に、商圏のつもりがない早稲田や神楽坂の費用がかさんでいる。新宿でGoogle広告の地域設定を触る担当者が一度は見落とすのが、行政区と駅商圏が一致しないという点です。
新宿の地域ターゲティングは、新宿区指定と半径指定のどちらかを選ぶ話ではありません。商圏の形を決め、区・半径・除外・所在地オプションを組み合わせ、レポートで確かめるところまでが一続きの作業です。この記事では、新宿区指定と半径指定の違いを区境のズレから整理し、管理画面の操作と設定後の検証まで順に説明します。

新宿のGoogle広告は新宿区指定と半径指定のどちらで設定すべき?
新宿駅周辺に店舗や事務所がある場合、半径指定を軸にして新宿区指定は補助に使うのが基本です。新宿区は行政区であり、駅を中心とした実際の人の動きとは形が違うからです。
結論:新宿駅商圏なら半径指定が基本
新宿駅の周辺には、新宿区と渋谷区の境が走っています。駅の東口・西口側は新宿区ですが、南口、バスタ新宿、サザンテラス、その先の代々木方面は渋谷区です。新宿区を指定すると、駅の改札を出て南へ歩いた人たちが対象から外れる可能性があります。
半径指定は、住所や施設名を中心点にして円で囲む方法です。区境と無関係に、自社から歩ける範囲をそのまま商圏にできます。駅を中心に来店客が集まる業種なら、半径を軸にするほうが商圏の形に近づきます。
区指定が向くケース(新宿区全域が商圏の業種)
区指定が合うのは、新宿区の中で広く顧客がいる業種です。たとえば区内の住民向けサービス、区内の事業所を対象にした営業、出張・訪問型で区全域に対応できる業態などです。この場合は円で囲むより、区の形そのままで指定したほうが取りこぼしがありません。
ただし区指定が合う業種でも、渋谷区側や中野区側の隣接エリアに顧客がいるなら、そこは別途追加する必要があります。区指定はあくまで「行政区の形」で配信するもので、自社の商圏の形とは別物だと考えてください。
「新宿区」と「新宿駅商圏」はどこがズレているのか
南口に立つ人に広告が届かない
新宿区指定と新宿駅商圏のズレは、南側が渋谷区、北東側が新宿区という二方向に出ます。南口側は漏れ、神楽坂・早稲田・高田馬場側は余計に入ります。
先に全体を表にまとめます。
| エリア | 所属する区 | 新宿区指定での扱い |
|---|---|---|
| 新宿駅南口・サザンテラス | 渋谷区 | 漏れる |
| バスタ新宿 | 渋谷区 | 漏れる |
| 代々木・千駄ヶ谷 | 渋谷区 | 漏れる |
| 新宿駅東口・歌舞伎町・新宿三丁目 | 新宿区 | 入る |
| 西新宿(高層ビル群) | 新宿区 | 入る |
| 神楽坂・早稲田 | 新宿区 | 入る(商圏外のことが多い) |
| 高田馬場・四谷 | 新宿区 | 入る(商圏外のことが多い) |
| 初台・西新宿の西側 | 渋谷区 | 漏れる |
区境は町丁目単位で入り組んでいるため、気になる地点は管理画面の地図で確認してください。
新宿区指定で漏れるエリア(渋谷区代々木・千駄ヶ谷側)
新宿駅の乗り換え客が最も多く通る南口やバスタ新宿は渋谷区です。サザンテラスから代々木、千駄ヶ谷へ続く一帯も同じです。駅の利用者を狙っているのに南口側に広告が出ない状態は、新宿区指定だけで運用していると起こり得ます。
補う方法は二つあります。駅を中心にした半径指定を加えるか、渋谷区の一部を地点指定で追加するかです。渋谷区をまるごと入れると渋谷駅周辺まで広がりすぎるので、基本は半径で拾うほうが安全です。
新宿区指定で入ってしまうエリア(神楽坂・早稲田・高田馬場・四谷)
新宿区は東西に長く、神楽坂、早稲田、高田馬場、四谷といった駅から離れた街も含みます。新宿駅の来店客を想定した店舗にとって、これらのエリアは日常的な商圏ではないことが多く、区指定のままだと費用が流れ込みます。
もちろん、高田馬場の学生層や神楽坂の住民層が顧客になる業種なら話は別です。そうでなければ、半径を軸にして区指定を外すか、不要な地域を除外で削ります。エリアごとの客層の違いは、西新宿・歌舞伎町・新宿三丁目の客層の違いで補足しています。
西新宿と中野区・渋谷区の境目
西新宿のオフィス街は新宿区ですが、その西側は渋谷区の初台や幡ヶ谷、北西側は中野区に接しています。西新宿の高層ビル群を商圏にする場合でも、区指定では隣の区の人が入ったり漏れたりします。
オフィス街が商圏なら、ビルの位置を中心にした半径で円を描くのが素直です。区の線に頼ると、徒歩圏のはずの渋谷区側の初台や、中野区側の隣接エリアで判断がぶれます。
「所在地」と「所在地やインタレスト」の違いは何か
Google広告の地域オプションの「所在地」は、対象地域に実際にいるユーザーだけに配信する設定です。「所在地やインタレスト」は、対象地域にいる人に加え、その地域に関心を示した人にも配信する設定で、既定はこちらです。
Googleの既定が関心を含む理由
Google広告ヘルプの「About advanced location options」(英語版)では、「所在地やインタレスト」が既定かつ推奨の設定とされています。同ヘルプには、旅行・不動産・教育といった分野では、関心を含めたほうがコンバージョンが伸びたとする社内テスト(2022年)が示されています。一方で、規制業種や、物理的にその場にいる人だけに届けたい場合は、所在地のみが向くとも書かれています。
つまり既定が関心込みなのは、地域外から調べて訪れる人を取り込む業種が多いという前提があるからです。新宿は国内外から人が訪れるため、「新宿 〇〇」と検索する遠方の人が広告に触れる機会が増えます。来店だけが目的の店舗にとっては、この既定が無駄な配信を招くことがあります。
関心を残してよい業種・外すべき業種
判断の軸は「遠方から予約や申し込みが入るか」です。
- 関心を残してよい業種:宿泊、不動産、スクール、観光系など、遠方の人が新宿を調べてから予約・来訪するもの
- 所在地に絞るべき業種:飲食店、美容室、クリニックなど、近くにいる人の来店が中心のもの
ただし、Opteo Docsでは、所在地にいた検索者と関心のみの検索者でCPAを比べ、関心側が大きく悪い場合に限って関心を外す手順が示されています。一律に所在地へ切り替えると表示回数が落ちるため、比較してから切り替える順番が肝になります。日本の運用でもこの考え方は有効で、業種ごとの目安は所在地と関心の業種別の判断表にまとめています。
商圏の形別に区指定・半径・除外をどう組み合わせるか
図1: 商圏の形で変わる地域指定の組み合わせ
商圏が駅中心なら半径、オフィス街なら建物中心の半径、南口〜代々木に広がるなら半径に渋谷区側の補足、が基本の組み合わせです。区指定は「区全域が商圏」のときだけ主役にします。
| 商圏の形 | 主な指定 | 補助・除外 |
|---|---|---|
| 新宿駅中心(東口・歌舞伎町・三丁目) | 駅を中心にした半径 | 不要な区は除外 |
| 西新宿のオフィス街 | 高層ビル周辺の半径 | 初台・中野区側は除外で調整 |
| 南口〜代々木・千駄ヶ谷 | 南口寄りを中心にした半径 | 渋谷区を広げすぎない |
| 新宿区全域が商圏 | 新宿区指定 | 隣接区の顧客がいれば別途追加 |
半径と区指定を重ねるときの考え方
半径指定と区指定を同時に設定した場合、どちらかに該当するユーザーが配信対象になります。範囲が重なっても問題は起きませんが、広い範囲が狭い範囲を飲み込む形になるため、半径で絞ったつもりが区指定のせいで全体に広がることがあります。
そのため、半径で商圏を決めたなら、区指定は外すか、区全域を狙う別キャンペーンに分けるのが整理しやすい運用です。なお、Optmyzrのブログでは、重複する地域同士の競合や除外の使い方が地域設定のミスとして挙げられています。ただし同ブログは米国の郡や郵便番号の指定を前提にした事例が中心で、日本では郵便番号ではなく区・半径・除外で組み替えるのが実務に合います。
不要な区を除外で削る手順
除外は、商圏に含めたくない地域を配信対象から外す設定です。半径が隣の区にはみ出す場合に使います。
- 管理画面でキャンペーンの「地域」を開く
- 「地域を追加」から除外したい区や地点を検索する
- 「除外」を選んで登録する
新宿の場合、神楽坂や高田馬場の側を外したいときに新宿区の特定のエリアを除外する、といった組み合わせになります。除外は広い範囲を指定すると想定外の地域まで消えるため、登録後は地図で確認してください。
半径1km未満にできない時の代替
Google広告の半径指定には下限があり、管理画面では1km未満の円を指定できません。新宿のように人が密集する街では、1kmでも広すぎる場合があります。
代替は次のとおりです。
- 半径を1kmにして、商圏外の側を除外地域で削る
- 地点指定を複数に分け、小さな範囲を組み合わせる
- ビジネスプロフィールの所在地に連動した設定を併用する
どの方法でも、細かさを追いすぎると配信量が落ちます。狭すぎる設定はまず避け、レポートで無駄が見えてから削るほうが安全です。半径の見直し方は半径を距離帯で重ねて見直す方法で扱っています。
新宿の地域ターゲティングを管理画面で設定する手順
地点と半径は「キャンペーン」の「設定」から「地域」で追加し、「地域オプション」で所在地を選び、除外は同じ画面で登録します。細かな画面の呼び名はアップデートで変わることがあるため、2026年時点の標準的な流れとして読んでください。
検索キャンペーンでの設定場所
検索キャンペーンでは、キャンペーン設定の「ターゲットと除外項目」から「地域」を開きます。
- 「地域を追加」で新宿駅などを検索し、「半径ターゲティング」を選ぶ
- 中心地点と半径(1km以上)を指定する
- 「地域オプション」を開き、「所在地」または「所在地やインタレスト」を選ぶ
- 不要な区を「除外」に登録する
手順の細部は新宿の地域ターゲティング設定5ステップにまとめています。迷ったときは、まず中心地点と半径を決め、地域オプションは後から変えられる前提で進めてください。
P-MAX・デマンドジェネレーションでの違い
P-MAX(Performance Max)とデマンドジェネレーションでも、地域設定は同じ考え方ですが、画面や既定値が検索と同じとは限りません。SEOteric の記事では、デマンドジェネレーションにも所在地/関心の地域オプションが追加され、既定は関心を含む設定であると紹介されています。関心を含めたままだと、対象外の地域からの表示・クリックが入り、地域別の成果の見え方がゆがむ点が指摘されています。
検索キャンペーンだけを直して満足せず、P-MAXやデマンドジェネレーションも別に確認してください。日本の管理画面でも、キャンペーンの種類ごとに地域オプションの有無と既定を見ておくのが安全です。
設定が合っているかはユーザーの所在地レポートでどう確かめる?
月次で所在地レポートを監査する
ユーザーの所在地レポートで、「ターゲット地域と一致した地域」と関心のみの層を分けて費用・CV・CPAを見れば、設定の妥当性を数字で確認できます。
Search Engine Land の記事では、ユーザーの所在地レポートをレポートエディタでカスタム作成し、国から最小の地域まで階層で費用とCV0件を絞り込んで定期監査する運用が推奨されています。新宿のように区境と商圏がずれる街では、設定が正しいかを数字で確かめるしか方法がありません。設定時の判断よりも、設定後の監査を仕組みにするほうが無駄配信対策の本体と言えます。
見るべき列と期間
見るべきは、次の項目です。
- 地域(区・市・町丁目の階層)
- ターゲット地域との一致(一致した地域か、対象外か)
- 費用、クリック、コンバージョン、CPA
期間は、最低でも1か月以上を目安にしてください。CVが少ないと、数日の数字ではCPAがぶれて判断を誤ります。月次で同じ列を同じ手順で見ることで、変化が追いやすくなります。
月次監査は、次の順で進めるとぶれません。
- 期間を直近1か月以上に設定する
- 費用が大きくCVが0件の地域を抽出する
- その地域が商圏に必要かを判断し、不要なら除外に登録する
- 前月との差を記録する
関心を外すかはCPA比較で決める
「所在地やインタレスト」のまま運用している場合、所在地にいた層と、関心のみの層でCPAを比べます。Opteoの手順に沿えば、関心側のCPAが所在地側より大きく悪いときだけ、「所在地」へ切り替えます。差が小さい、またはCV件数が少なすぎて判断できないときは、関心を残したまま様子を見るのが無難です。
商圏外からのクリックが残る理由は所在地にしても商圏外クリックが残る理由で詳しく扱っています。
よくある質問
Q:Google広告の「所在地」と「所在地やインタレスト」はどちらを選べばよいですか?
来店型の業種は「所在地」が基本です。宿泊や不動産など遠方から予約が入る業種は「所在地やインタレスト」を残し、所在地側と関心のみの層のCPAを比べて最終的に判断してください。
Q:新宿区を指定すると新宿駅南口周辺にも広告は出ますか?
南口やバスタ新宿の周辺は渋谷区にあたるため、新宿区指定だけでは漏れる可能性があります。駅を中心にした半径指定を加えるか、渋谷区の一部を追加して補ってください。
Q:半径指定と区指定を両方設定したらどうなりますか?
どちらかに該当するユーザーが配信対象になります。重なること自体は問題ありませんが、不要なエリアが広がる場合は除外で削る必要があります。
Q:地域設定を所在地にしたのに商圏外からクリックされるのはなぜ?
よく訪れる人の判定や、位置推定の誤差が原因になることがあります。詳しくは所在地にしても商圏外クリックが残る理由で解説しています。
新宿の地域設定は、区境、商圏の形、所在地オプション、レポート監査を一緒に考えないと精度が上がりません。真策堂ではこうした観点で、Google広告の地域設定の見直しについてご相談を受けています。設定に自信がないときは、お気軽にご連絡ください。
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